
仕事がつらいんだ…

今、そう感じているんだね?
いっしょに原因や対策をみてみよう!
前半では、仕事がつらいと感じる要因8と対策5つを解説します。
後半では、ストレスを溜めない働き方ガイド5つも紐解いていきますよ!

HSPが仕事が辛いと感じる要因8

HSPが仕事が辛いと感じる要因8つを紹介します。
- 職場の雑音や光がストレスになる
- 上司や同僚の言葉に傷つきやすい
- 指示が急すぎて混乱する
- 失敗できないと思う
- 根性系きつい
- 感情を受け取る
- 理解がない環境
- 反芻(はんすう)してしまう
ゆっくり見ていきましょう。
1.職場の雑音や光がストレスになる
HSPさんは「感覚過敏」の特徴があり、視覚・聴覚などあらゆる刺激を繊細に受け取ります。
- オフィスの雑音
- 蛍光灯の強い光
なども、小さなストレスが積み重なりやすいです。
Jagiellowicz et al.(2011)の研究では、HSPさんの脳は感覚情報の処理領域が活発で、小さな刺激も大きな負担として感じることが示されています。
そのため「普通の人が気にならないのに、なぜ私はつらいの?」と悩む必要はありません。
耳栓やブルーライトカットメガネなどの対策を取るだけで、負担がグッと減ることもありますよ!

あなたの感じ方はとても自然なんです。

非HSPさんには理解されづらいところだよね!
2.上司や同僚の言葉に傷つきやすい
HSPさんは、人の言葉の裏にある「感情」や「微妙なニュアンス」を敏感に察知します。
そのため、何気なく言われたひと言でも深く傷つき、「嫌われたかも」と思い悩むことが多いです。
Brindle et al.(2015)の研究では、HSPさんはネガティブなフィードバックに対して強い感情反応を示すことが明らかになっています。

あなたが「気にしすぎかな」と不安になるのも、実は自然な脳の働きなんです。

メモに書き出して客観視してみるのもいいね
3.指示が急すぎて混乱する
HSPさんは、事前に計画を立てて動くことが得意で、急な変更や突発的な指示には強いストレスを感じます。
Acevedo et al.(2014)の脳科学研究では、HSPさんの脳は新しい情報への適応に時間がかかりやすいと示されています。
そのため、「さっきまでの話と違う!」という状況では頭が真っ白になったり、混乱してしまうのは自然な反応なんです。
1つだけでなく3つほど案を持っておくと、心も落ち着きますよ◎

できるだけ事前に情報を共有してもらうようお願いしたり、自分でも「こういう場合は…」とシミュレーションしておくと安心です。

あなたの反応は弱さではなく、生まれ持った特性だよ◎
4.失敗できないと思う
HSPさんは
- 「周りの期待に応えなきゃ」
- 「失敗できない」
という思いが強く、プレッシャーを感じやすいです。
心理学者Aron & Aron(1997)の研究でも、HSPさんは評価される場面でストレスホルモンが大きく上がることが示されています。
たとえば、発表や締め切りが近づくと、心がぎゅっと緊張して眠れなくなることもありますよね。

これは気が弱いわけではなく、あなたの繊細な神経が働いている証拠なんです。

だから、こまめに深呼吸をしたり、プレッシャーの少ない働き方を選ぶことも大切な工夫だよ!
5.根性系きつい
上下関係が厳しかったり、「根性論」が重視される職場環境は、HSPさんにとって非常に大きなストレス源です。
あなたが「体育会系のノリが苦手」と感じるのは珍しいことではなく、むしろ自然な反応なんです。
Pluess(2015)の研究でも、HSPさんは職場の「心理的安全性」が低いときに強い不安を感じやすいことが確認されています。

厳しい言葉や圧力が当たり前の環境では、あなたの心が疲れて当然です。

協力的で思いやりのあるチーム環境が、HSPさんにとって最適なんですよ。
6.感情を受け取る
HSPさんは共感力がとても高く、周囲の人が怒っていたり落ち込んでいたりすると、自分まで気持ちが沈んでしまうことがあります。
Acevedo et al.(2014)の脳科学研究でも、HSPさんは「他人の感情」を処理する脳の部分が非常に活発に反応することがわかっています。
そのため、同僚のイライラや職場の空気の悪さに敏感に反応してしまうのは自然なことです。

できるだけ静かな場所で働く、ランチは一人で過ごすなど、少し距離を取る工夫があなたの心を守ります。

疲れない工夫をしていこう!
7.理解がない環境
多くの職場では、HSPさんのような繊細な人への理解がまだまだ少ないのが現実です。
「そんなことで悩むの?」と言われてしまうと、余計に孤独を感じることもあります。
厚生労働省のメンタルヘルスに関する調査でも、HSPさんは「周りに理解されない孤立感」を強く感じやすいと報告されています。

あなたが「この職場は合わない」と感じるのは甘えではなく、あなたの感性を守るために必要なサインなんです◎

HSPさんへの理解がある職場を選ぶのも大事なポイントだよ!
8.反芻(はんすう)してしまう
HSPさんは物事を深く処理する性質があり、ちょっとしたミスや注意を何日も思い返してしまうことがあります。
Aron & Aron(1997)の理論では、HSPさんは情報を繰り返し反芻(はんすう)してしまう傾向が強いと説明されています。
だから、職場で起きたことを頭の中で何度も再生し、「もっとこうすればよかった」と考えてしまうのは、あなたのせいではありません。

そういう時は、紙に書き出して客観視することで、気持ちが少し軽くなることがあります。

自分を責めすぎず、やさしく見守ってあげてね!
仕事が辛い時できる対策5

仕事が辛い時できる対策5つを紹介します。
- 小休憩を意識的に入れる
- 気持ちを紙に書き出す
- 信頼できる人に話す
- 環境を変える行動をとる
- 自分をねぎらう習慣を持つ
ゆっくり見ていきましょう。
1.小休憩を意識的に入れる
HSPさんは一つの作業に集中すると、エネルギーを一気に使い切ってしまいやすいです。
そんなときは、意識的に5〜10分の小休憩を取ることがとても大切です。
厚生労働省の職場ストレス調査(2016)でも「短時間の休憩がストレス軽減に役立つ」と報告されています。
特に、自然に触れたり、目を閉じて深呼吸をするだけでも、神経がリセットされやすいです。

あなたが「まだ頑張らなきゃ」と思う時ほど、あえて休むことが心身の回復につながるんですよ?

まだできるけど、あえて休む!
2.気持ちを紙に書き出す
頭の中でモヤモヤを抱え続けると、HSPさんは余計に疲れてしまいます。
そんなときは、ノートやスマホのメモにあなたの気持ちをそのまま書き出してみてください。
心理学者ペネベーカー(1997)の感情表出の研究では、書くことでストレスが軽減され、心がスッキリすることが示されています。
書く内容はきれいじゃなくていいし、誰にも見せる必要はありません。

大事なのは、あなたの中の本音を「見える化」することです。

それだけで驚くほど気持ちが軽くなるよ!
3.信頼できる人に話す
HSPさんは「自分で解決しなきゃ」と思いがちですが、辛いときこそ誰かに話すことが大事です。
アメリカ心理学会(APA)のレポートでも、「ストレスは信頼できる相手と共有するだけで軽減する」と結論づけられています。
- 家族
- 友人
- カウンセラー
など、あなたが安心して話せる相手なら誰でもOK◎
ポイントは、アドバイスを求めるのではなく「ただ話を聞いてもらうこと」です。

言葉にすることで、頭と心が整理されやすくなりますよ。

話を聞いてもらうだけで癒されるよね?
4.環境を変える行動をとる
「何をしても辛い」と感じる場合、思い切って働く環境を変えるのも有効です。
環境心理学(Evans & Cohen, 1987)でも、「物理的・心理的環境がストレスの大きな要因になる」と示されています。
HSPさんは特に職場の雰囲気や人間関係の影響を受けやすいので、
- 「異動希望を出す」
- 「転職活動を始める」
など、少しずつでも行動することで未来が見えやすくなります。
変えられない環境に我慢し続けるのは、あなたにとってとても負担が大きいんです。

精神的にきているなら、異動希望を出すのは自分を守ることにつながります。

環境を変えるという選択肢だね!
5.自分をねぎらう習慣を持つ
HSPさんは真面目で責任感が強いので、つい「まだまだ頑張らなきゃ」と自分を追い込みがちです。
でも、ポジティブ心理学の研究(Neff, 2003)では、セルフコンパッション(自分への思いやり)がストレス対策にとても効果的であることがわかっています。
あなたが仕事を終えた後、「今日もよくやった」と声をかけるだけでもOKです。

小さなご褒美を用意するのもいいですね!

あなたがあなた自身を認めることが、ストレスから回復する一番の力になるよ!
HSPがストレスを溜めない働き方ガイド5

HSPがストレスを溜めない働き方ガイド5つを紹介します。
- 自分の「限界ライン」を知る
- 働く環境を選ぶ
- ひとり時間を必ず確保する
- 「仕事=消耗」にならない工夫をする
- マルチタスクは避けてシングルタスクで働く
1つずつ見ていきましょう。
1.限界ラインを知る
HSPさんは「つい頑張りすぎてしまう」傾向があり、気づいた時には心身が限界…ということも。
だからこそ、日々の中で
- 「どこまでが快適?」
- 「どこから疲れ始める?」
という自分の許容量を可視化しておくことが大切です◎
心理学者エレン・ラングの研究でも、自己認識(self-awareness)が高い人ほどストレス管理がうまくいくと報告されています。
たとえば「1日2時間以上話し続ける仕事はつらい」といった目安を知っておけば、無理しない働き方が見えてきますよ。

これを理解することで生きやすくなります。

何がブロックになっているのか知るんだよね!
2.働く環境を選ぶ
HSPさんは「どこで働くか」が何より重要です。
刺激が強い環境や、人間関係がギスギスした職場は、長く続けるのが難しくなってしまいます。
Evans & Cohen(1987)の研究でも、「物理的・心理的な職場環境がストレス度に直結する」とされています。
静かな場所で集中できる、共感力のある同僚がいる、など安心できる環境の有無は、HSPさんの働きやすさに直結します。

安心できる環境なら、仕事が猛スピードで終えられます◎

転職や異動を考える際も「仕事内容」より「環境の質」を優先するのも◎
3.ひとり時間の確保
HSPさんにとって「誰にも干渉されないひとり時間」は、ストレスをリセットするために欠かせない回復タイムです。
実際、神経科学の研究でも、HSPの人は外部刺激を処理する脳の回路が活発であるため、オフの時間がないと過剰疲労に陥りやすいとされています(Acevedo et al., 2014)。
たとえば
- 昼休みを1人で過ごす
- 帰宅後は静かな音楽を聴く
など、小さな“自分時間”を習慣にしてみましょう。

意識的に予定を詰めすぎない工夫も有効です。

ひとり時間で心の充電していってね!
4.仕事=消耗にならない工夫
HSPさんは責任感が強い分、
- 「ちゃんとやらなきゃ」
- 「人に迷惑をかけたくない」
と自分を追い込みがちです。
これが毎日続くと、仕事=苦痛という構図ができてしまいます。
Neff(2003)の研究では、「自分にやさしく接する姿勢(セルフ・コンパッション)」が燃え尽き防止に有効であると示されています。
小さな成功を自分でほめたり、週に1度“がんばらない日”を作るなど、あなたの心が疲れきらない工夫を持っておくと安心です。

今、がんばっているなって認めてあげるの大切です◎

あえて今日はここまでにする、でいいね!
5.シングルタスク
HSPさんの脳は情報処理が深いため、同時に複数の作業をこなすことが非常に疲れる傾向があります。
実際、Cleveland Clinic(2020)の報告でも、HSPに限らずマルチタスクは脳への負荷が高く、集中力も生産性も下がると指摘されています。
ToDoリストを細かく分けて「1つずつ片づける」ようにするだけで、心の安定感が全然変わってきます。

焦りそうなときこそ「いまやるのはこの1つだけ」と心に声をかけてあげてください。

結果、効率が上がるからやってみてね!
繊細なあなたが気疲れしない話し方のコツ5

繊細なあなたが気疲れしない話し方のコツ5つを解説していきます。
- 結論から先に話すクセをつける
- 無理に「いい人」を演じない
- ここによかったところ
ゆっくり見ていきましょう。
1.結論から先に話すクセをつける
HSPさんは、相手に誤解されないよう細かく説明しがちで、話が長くなりやすいです。
すると「ちゃんと伝わったかな?」と不安が増え、気疲れしてしまいます。
実は、結論から先に話す「トップダウン型の話し方」が、聞き手の理解度を上げると証明されています(Kobayashi & Ikeda, 2008)。

これにより、相手の反応が見えやすくなり、あなたの安心感も増えます。
例えば「今日は〇〇の件で相談です」と最初に要点を伝えるだけで、会話の疲れが軽減しますよ。

早速やってみてね!
2.無理に「いい人」を演じない
HSPさんは、相手を傷つけないように気を遣いすぎて「本音を抑えてしまう」ことが多いです。
しかし、こうした抑圧はあとから大きなストレスになります。
心理学者Gross(1998)の感情抑制モデルでも、言いたいことを飲み込むほどストレス反応が高まると報告されています。
自分の意見を伝えるときは、言葉を選びながらも「私はこう思う」とIメッセージを意識すると、あなたも相手もラクになりますよ。

Iメッセージ、ぜひトライしてみてください!

自分の「こう思う」を大切にしてね!
3.沈黙を怖がらない
会話中に沈黙ができると「気まずい」「何か話さなきゃ」と焦りがちですよね。
でも実は、心理学の研究(Nakane, 2007)では、日本語話者は沈黙をネガティブに捉えがちですが、沈黙は「相手を尊重しているサイン」と受け取られることも多いと示されています。
HSPさんが沈黙を恐れず、あえて間を置くことで、落ち着きや誠実さが伝わります。

自分を追い詰めず「沈黙は悪いことじゃない」と捉え直してみてください。

間を大切にしていきたいね!
4.話す前に「深呼吸」を挟む
HSPさんは会話の最中に緊張し、思ったことがうまく言葉にできないことがあります。
そんなときは、話す前に1~2秒の深呼吸を入れると良いです。
心理学者Lupien et al.(2009)のストレス反応研究では、深呼吸が副交感神経を優位にし、緊張を和らげることが示されています◎

慌てて話し出すとミスが増え、さらに疲れてしまうので、「呼吸を整える」ことであなたの負担がぐっと減ります。

実践してみると、想像以上に落ち着けるね!
5.相手の反応=あなたの責任じゃない
HSPさんは、相手のちょっとした表情や態度に敏感で、「今の言い方で怒らせたかも?」と不安になりがちです。
しかし、心理学者Brown(2012)は、相手の感情はその人の価値観や体調など複数の要素が影響しているため、自分だけでコントロールできないとしています。
あなたが誠実に話しているなら、相手の機嫌はあなたの責任ではありません。

これを意識できると、話すことへのプレッシャーが軽くなり、気疲れが減りますよ。

とってもすてきだね!
HSPが人間関係でラクになる聞き方5

HSPが人間関係でラクになる聞き方5つを解説します。
- 「全部を理解しよう」としなくていい
- 自分の感情を「横に置く」意識を持つ
- 途中でわからなければ「聞き返す」
- 相づちやうなずきを意識する
- 話のゴールを決めておく
ゆっくり見ていきましょう。
1.「全部を理解しよう」としなくていい
HSPさんは話を聞くときに
- 「ちゃんと理解しなきゃ」
- 「細かい部分まで拾わなきゃ」
と思いがちです。
これは責任感の強さゆえですが、疲れの原因にもなります。
心理学では「情報過負荷(information overload)」と呼ばれ、脳が処理できる情報量を超えるとストレスが増すことが報告されています(Eppler & Mengis, 2004)。
相手の話は7割くらい理解できれば十分なので、「わからなかったらまた聞けばいい」と力を抜くことで、ぐっとラクになりますよ。

大切なポイントだけ掴む感覚でOK

大抵は聞いてほしいだけだもんね!
2.自分の感情を「横に置く」意識を持つ
HSPさんは共感力が高いので、話を聞いているとつい自分の感情が引っ張られてしまいます。
これは良い面もありますが、心が消耗する原因にもなります。
心理学者Gross(1998)の「感情調整理論」では、相手の話を聞きながらも“感情の距離”を保つことが、疲労を軽減するとされています。

あなたが話を聞くときは「自分の気持ちは一旦横に置く」と意識してみてください◎

相手の感情とあなた自身の感情を切り分けることが、ラクになる秘訣だね!
3.途中でわからなければ「聞き返す」
HSPさんは「相手に悪いかも」と思って、わからないことをスルーしがちです。
でも、実はその方が後から不安が増えやすいです。
コミュニケーション論の研究でも、早めに質問することで誤解が減り、対人関係がスムーズになることが報告されています(Weick, 1995)。
たとえば「それってこういうことですか?」と確認するだけで、あなたの安心感が増すだけでなく、相手も「きちんと聞いてくれている」と感じます。

遠慮せず、聞き返す習慣をつけてみましょう。

お互いのギャップを埋めていく感じだよね
4.相づちやうなずきを意識する
HSPさんは心の中で「ちゃんと聞いてるよ」と思っていても、相手からはわかりにくいことがあります。
心理学の研究(Mehrabian, 1971)では、会話の印象の55%は“非言語情報(表情や態度)”で決まることが示されています。
つまり、言葉より
- 「うんうん」
- 「そうなんだ」
といった相づちやうなずきのほうが、相手にとって「聞いてもらえてる」と感じる大事なサインです。
あなた自身も、相手が満足してくれると安心できるので、会話がラクになりますよ。

どんな姿勢で聞くかって大切ですよね!

ちゃんと受けとめてもらえてる、って感覚が大事だよね◎
5.話のゴールを決めておく
HSPさんは
- 「どこまで聞けばいいの?」
- 「何を求められているの?」
と悩みながら聞くことが多いです。
これは心理的な負担が大きく、疲労の原因になります。
そこで役立つのが「聞く目的を明確にする」ことです。
心理学でも、ゴール指向があるときの会話は、ストレスが減る傾向があると示されています(Locke & Latham, 2002)。
たとえば
- 「今日は話を共感して聴くだけにしよう」
- 「アドバイスは求められたときだけ」
と、自分の中で“聞き方のゴール”を決めると気がラクになります。

「聞く」に徹するのがいいですね!

求めてないのに、アドバイスしてもいいことはないよ!
話を聞くだけで消耗…HSPが守りたい3つの境界線

話を聞くだけで消耗…HSPが守りたい3つの境界線を紹介します。
- 「感情の境界線」を引く
- 「時間の境界線」を意識する
- 「役割の境界線」を決める
1つずつみていきます。
1.「感情の境界線」を引く
HSPさんは共感力がとても高く、話を聞いているだけで相手の感情を自分のことのように感じてしまうことがあります。
これが気疲れや消耗の大きな原因です。
心理学者Elaine Aron(1997)の研究でも、HSPさんは他人の感情処理に関わる脳の活動が強いことが確認されています。
そのため、聞くときは「相手の感情=あなたの感情ではない」と心の中で線を引く意識が大切です。

簡単なコツとして「私は今、話を聞いている立場」と自分に言い聞かせると、過剰に引き込まれにくくなります。

心のアクリル板を相手との間に作る感じ◎
2.「時間の境界線」を意識する
HSPさんは優しい性格なので、相談が長引いても「断れない…」とつい付き合いすぎてしまいます。
しかし、長時間話を聞き続けるとエネルギーを消耗してしまい、あとでドッと疲れが出ます。
心理学ではエネルギー保存理論(Baumeister, 1998)があり、精神的リソースには限界があることがわかっています。
ですので、最初に「30分だけならOK」など、時間の線引きをすることが大切です。

事前に相手に伝えておけば、お互いに気まずさを感じにくくなりますよ。

長時間人と話すのはHSPさんにおすすめしないよ!
3.「役割の境界線」を決める
HSPさんは「助けてあげなきゃ」と思いやすく、話を聞くだけのつもりがアドバイザーや解決者の役割まで背負ってしまうことがあります。
これが重荷になり、消耗の原因になります。
心理学者Rogers(1957)のカウンセリング理論でも、聞き手は「共感的理解」に徹することで相手が自力で解決できるとされています。

あなたがすべてを背負わなくてもいいんですよ!

「私は話を聞くことだけに集中しよう」と意識することで、責任感から解放されるんだ!
守りたい3つの境界線の実践例

HSPさんが守りたい3つの境界線の実践例を見ていきましょう!
- 感情の境界線:泣きながら相談された場合
- 時間の境界線:友人からの相談
- 役割の境界線:後輩に聞かれた時
あなたが同じ立場ならどうするか、置き換えながら読むと今日から早速使えますね!
1.泣きながら相談された場合
会社の同僚が「上司に怒られて本当に最悪!」と泣きながら相談してきたとき、HSPさんは胸が苦しくなり、「私もつらい…」と共鳴してしまうことが多いです。
このときの実践例としては、まず深呼吸をして「これは同僚の感情。私は共感しているけど、この感情は私のものではない」と頭の中で仕切りを作ることが有効です。
さらに、「うんうん、それは本当に大変だったね」と言いながら、感情は共感するが、自分の心の中心には入れない意識を持ちます。

終わったあとも「私は聞き役だった」と切り替えることで引きずりにくくなります。

寄り添うけど、心の中に入れないイメージだね
2.友人からの相談
友人から「今ちょっと相談に乗ってほしい」とLINEが来たとき、これまではズルズル2時間も話を聞いてしまいヘトヘト…という経験があるHSPさん。
実践例として、LINEをもらった時点で「今日は30分くらいなら大丈夫だよ」と最初に時間を決めて伝える方法が役立ちます。
実際に話しているときも「あと10分くらいで終わりにしてもいい?」と声をかけると、友人も心構えができます。

これにより、あなた自身が「時間の線引き」をしっかり持つことで、疲れすぎるのを防げます。

タイムリミットがあることで、問題に対する処理速度も上がっていくよ!
3.後輩に聞かれた時
後輩が「この案件どうしたらいいですか?」と相談してきたとき、HSPさんは「自分が解決しなきゃ!」と思い、つい具体的な解決策まで全部提案してしまうことがあります。
実践例としては、「私はアドバイザーじゃなく、まずは話を聞く役割」と意識して、「その件、まずどうしたいと思ってる?」と質問して後輩に考えさせる方法が有効です。
Rogers流のカウンセリング的態度で「うん、なるほどね」と相手の話を整理してあげるだけでも、実は十分サポートになります。

無理に解決まで背負わなくてOKなんです。

整理するだけでほぼ解決しているよ!
実践後は
- 「今日はちゃんと境界線を守れた!」
- 「自分を大事にできた!」
と振り返って、自分をほめる習慣を持つと、自己肯定感がアップしていきますよ◎
HSPのよくある質問

HSPのよくある質問をまとめています。
- HSP気質治したい
- 雇われたくない
- HSPは嫌われやすい
- 人に頼れない
- スピリチュアルとの相性
1つずつみていきます。
HSP気質治したい
「HSP気質って治るんですか?」という相談。

あなたの大切な性格の一部だよ!

病気ではなく、個性なのでうまく付き合っていきましょう◎
雇われたくない
「雇われたくないという気持ちが年々増えています」という相談。

それはそろそろ、新しい扉を叩くってことなのかも

挑むステージが変わっているのですね!
HSPは嫌われやすい
「HSPは嫌われやすいですか?」という相談。

そう感じるエピソードがあったのかな?

嫌われていると思う時にできることを7つ紹介しています!ぜひ参考にしてみてください◎
人に頼れない
「人になかなか頼れなくて、1人で抱え込んで疲れてしまいます」という相談。

申し訳ないなって気持ちになっちゃうんだよね

1人でずっと闘ってきたのですね
あなたが抱え込まずに、必要とした時にサポートが受けられるようにヒントを用意しています◎
スピリチュアルとの相性
「HSPさんとスピリチュアルって相性いいんですか?」という相談。

そんなことはないよ

引き寄せの法則もいいけど、行動が大切ですよね?
HSPの私・体験談

HSPの私・体験談を紹介します。
- 心のバリアとアクリル板10倍増し
- 結論から話す
- わからない時は、わかるまで聞く
- ビジョンに目を向ける
ゆっくり解説します。
心のバリアとアクリル板10倍増し
HSP気質ゆえなのかはわかりませんが、基本的に職場でもプライベートでもカウンセラーを目指す前から人の話を聞くことが多かったです。
しかし、聞くとどっぷり疲れていました。
どうしてか私には言いにくいことも言いやすいらしく、結構ヘビーな相談をされたこともあります。
自分がHSPとわかってから、自分を守る対策を学び実践することで現在はとてもラクになりました。
イメージは心にバリアを張って、アクリル版の厚みを10倍くらい想像します。

そうすると、自分の中で結界力が増す感じがして安心感が生まれます。

動画みたいにアクリル板の厚みをグーーーッと引き伸ばす感じ
結論から話す
職場で質問などがあったときに、どう話すのがお互いの時間を最小限にできるのか考えました。
そして、悩みが解決しそうな本を手に取り、学んだ内容です。

「結論から話す」人間はシゴデキだと書かれてありました。(仕事できる)

結論ファーストにすると相手もわかりやすいよね
何に困っているのか、それでどういうことを試したのかを話すと、先輩たちもどうアドバイスすればいいのかわかりやすいです◎
わからない時は、わかるまで聞く
「わかってる」と自分で思っていても、全然わかってないということが大半ですよね?
だからこそ、わかるまで聞くというのを実践していきました。
しつこいですが、それくらいやらないと、聞かなかったせいで仕事が増えたり、効率が下がったりします。
なので、徹底的にわからないをなくすのは大切です。
ビジョンに目を向ける
私たちは思わず、一時的な感情に飲み込まれやすいです。(動物的反射)
しかし、逃避をしてもいいことはないです。
だからこそ、「どうなりたいか」に目を向けることが大切◎
かっこいい言い方をすると「ビジョン」ですね!

最終的理想のゴールを手に入れるために、どう行動するか、反応するかは選択できます。
これを意識して、長期視点で最適な行動を取り続けることで「悩む」ということがなくなりました。
あなたの中でビジョンを持つことは、あなたの目指すゴールまでの過程を支えてくれます◎

短期で物事を見るのではなく、長期点視点で物事を視るというクセをぜひ味方につけてね!