
HSPさんが疲れやすかったり、眠くなる時ってどんな時?

6つの理由を紐解いていくね!
前半では、HSPが疲れやすい6つの理由について解説します。
後半では、HSPが気をつけたい生活習慣5選について紹介していきますよ!

HSPが疲れやすい6つの理由

HSPが疲れやすい6つの理由について解説します。
- 五感がフル稼働している
- 他人の感情を受け取りすぎている
- 頭の中でずっと考え続けてしまう
- 予定や変化に気を張りすぎてしまう
- 睡眠の質が浅くなりやすい
- 人とのやり取りで演じてしまう
1つずつ見ていきましょう。
1.五感がフル稼働している
HSPさんは、周囲の音や光、匂いなどの刺激にとても敏感なんです。
例えば、カフェで人の話し声やBGMが混ざるだけで、あなたの脳は“情報処理モード”に突入します。
これは、非HSPの方よりも多くの感覚刺激を処理しようとしている状態。

神経科学の研究によると、HSPさんは視覚野や扁桃体の活動が強くなる傾向があるとされています。
つまり、あなたの脳は常にフル稼働していて、結果としてエネルギーを消耗しやすいんです。
感覚過敏は眠気の大きな原因になります。
日常的な環境でも、知らず知らずのうちに疲労がたまってしまうんですよ。

だからこそ、静かな時間や一人の空間が必要なんだ
2.他人の感情を受け取りすぎている
HSPさんは共感力が非常に高く、他人の感情に影響を受けやすい特性を持っています。
例えば、怒っている人が近くにいるだけで、あなたまで緊張してしまうことがあるんです。
これは「ミラーニューロン」の働きによるものとされ、脳が他人の感情を“まるで自分のことのように”感じてしまうから(Singer et al., 2004)。

そのため、感情の起伏が激しい環境に長くいると、あなたは見えないところで疲れをため込んでしまいます。
特に職場や家族との関わりが密な場合、気づかないうちに心がどんどんすり減っていくんです。

このような疲れは、眠気というかたちで現れることがあるんだ
3.頭の中でずっと考え続けてしまう
HSPさんは物事を深く考える「深層処理型」の思考を持っているんです。
ちょっとした出来事でも、
- 「あの言い方でよかったのかな?」
- 「相手を傷つけてないかな?」
と何度も反芻してしまうことがあります。
これは決して悪いことではなく、あなたの優しさや繊細さの表れなんです。
ただし、脳が常に動いている状態が続くと、肉体は静かでも精神的な疲労がどんどん蓄積されていきます。
心理学の研究でも、反芻思考は慢性疲労や睡眠の質の低下に関係していると報告されています(Nolen-Hoeksema, 2000)。

この思考グルグルが、日中の強い眠気を引き起こす原因になっている可能性があるんです。

思考を止めるための“意図的な休息”が必要なんだよ
4.予定や変化に気を張りすぎてしまう
HSPさんは、予定や環境の変化に対して強い緊張感を抱きやすい傾向があるんです。
たとえば
- 「明日は人と会う予定がある」
- 「職場の席替えがある」
など、些細な出来事でも無意識に心の準備を始めてしまいます。
脳が「警戒モード」になることで、交感神経が活性化され、疲れやすくなるんです。
実際、神経質な特性を持つ人はストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が高まりやすいとする研究もあります(El-Sheikh et al., 2009)。

そのため、日常の中で「まだ何も起きていないのに疲れている…」という状態になるんです。

このような緊張状態が続くと、深い眠りがとれず、日中も眠気が抜けにくくなるんだ
5.睡眠の質が浅くなりやすい
HSPさんは眠りが浅くなりやすく、些細な物音や光で目が覚めやすい特徴があります。
たとえば、隣の部屋の小さな物音や、朝の光の差し込みにも敏感に反応してしまうんです。
これは神経系が常に外部の刺激に注意を向けているためで、深い睡眠に入りにくくなります。
研究では、感覚過敏の人はノンレム睡眠(深い睡眠)の質が下がる傾向があると報告されています(McGowan et al., 2016)。
睡眠の質が悪いと、長く眠っても疲れが取れず、日中に強い眠気を感じやすくなるんです。

静かな環境や遮光カーテンなど、睡眠環境の工夫がとても大切になってきますね◯
6.人とのやり取りで演じてしまう
HSPさんは対人関係で、自分の本音を抑えて“いい人”を演じてしまうことがあるんです。
たとえば、職場で無理に明るくふるまったり、気を使いすぎてしまったり。
これは自律神経のうち、交感神経を長く働かせることにつながります。

長時間「緊張状態」にいると、身体は自然とエネルギーを大量に消費し、結果として強い疲労感や眠気となって現れるんです。
心理学ではこのような状態を「表面的な自己呈示」と呼び、ストレスやバーンアウトの要因になるとされています(Schlenker & Leary, 1982)。

「あなたらしくいられる時間」を意識してつくることで、脳と心の疲れを癒すことができるんだ
休めない脳の仕組みとは?

休めない脳の仕組みとは?について解説します。
- 脳の過活動が原因
- 寝る前の刺激が脳を興奮させる
- 1人反省会が始まる
- 安心できる境界線がない
ゆっくり見ていきましょう。
1.脳の過活動が原因
HSPさんは、五感や感情の情報を処理する脳の活動が活発な傾向があるんです。
特に扁桃体や島皮質といった部位が敏感に反応しやすいとされているんですよ(Aron et al., 2010)。
そのため、日中の小さな出来事が脳に強く残ってしまい、夜になっても処理し続けてしまうんです。

寝ようとしても思考が止まらず、興奮状態から抜けられなくなるんですね。
この“脳のクールダウンが遅い”ことが、寝つけない原因につながるんです。
あなたの脳は怠けているのではなく、むしろ頑張りすぎているんですよ。

この状態を変えるには、意識的なリラックスが必要なんだ
2.寝る前の刺激が脳を興奮させる
HSPさんは、夜の静けさや暗さで感覚が鋭くなる傾向があるんです。
- スマホの光
- SNSの投稿
- メールの通知
など、ささいな刺激でも脳が反応してしまうことに。
特にブルーライトはメラトニンの分泌を妨げ、眠気を遠ざけてしまうんです(Harvard Medical School, 2012)。
眠る準備をするつもりでスマホを見ていたのに、逆に脳を働かせてしまっているんですよ。

感覚が敏感なあなたには、特に“静かな環境”と“デジタルデトックス”が大切なんです!

寝る1時間前には刺激を遠ざけるよう意識してみてね!
3.1人反省会が始まる
HSPさんは自己洞察が深く、反省や振り返りを習慣にしやすい特徴があるんです。
その力はあなたの強みでもあるけれど、夜になるとそれが止まらなくなることがあるんですよ。
例えば
- 「あのときあんな言い方でよかったかな」
- 「また嫌われたかもしれない」
といった思考が繰り返されるんです。
こうした“反芻思考(はんすうしこう)”は不眠と関係があると多くの研究で指摘されているんです(Nolen-Hoeksema, 2000)。

寝る前は「考える時間」ではなく、「感じる時間」に切り替えてみるのがおすすめ◯
4.安心できる境界線がない
HSPさんは他人の感情や空気を敏感に察知するため、一人の空間でも人の気配を感じやすいんですよね。
そのため、家族と暮らしていたり、音が響く環境にいると、完全にオフモードになりにくいんです。
「自分の空間」と「他人の空間」の境界線が曖昧なままだと、無意識に緊張が続いてしまいます。

心を休めるには「ここは安心できる場所だ」と脳が理解する環境づくりが必要なんです。

例えば、寝る前に部屋を暗くしてアロマを焚くなど、自分だけの儀式を作るのがおすすめ!
慢性的なだるさを軽くする5つのセルフケア

慢性的なだるさを軽くする5つのセルフケアについて解説します。
- 感覚のリセットをする
- 体に優しいリズムで生活する
- 感情の圧縮を解放する
- セルフケアを取り入れる
- 自分のためを優先する
ゆっくり見ていきましょう。
1.感覚のリセットをする
HSPさんは、日常の音・光・匂いといった刺激を強く受けやすいんです。
脳が常に情報を処理している状態が続くことで、知らず知らずにエネルギーが消耗されてしまうんですよ。
だからこそ、意識的に「無刺激の時間」を設けることが大切◯

例えば、カーテンを閉めて明かりを暗めにするだけでも、脳は休まりやすくなるんです。
静かな時間を日常に取り入れると、慢性的なだるさが軽くなります。
実際、感覚刺激と過疲労の関連は神経科学でも示されているんです(Aron et al., 2010)。

「感じすぎる」あなたの脳に休息を与えてあげてね
2.体に優しいリズムで生活する
HSPさんは急な変化や予定の詰め込みに強いストレスを感じやすいんです。
そのため、無理のない生活リズムを意識することが、だるさ対策にはとても効果的。
例えば、朝は目覚ましを静かな音に変え、夜は決まった時間に寝るだけでも安心感が得られますね。

ルーティンを整えることで、自律神経のバランスが安定しやすくなるんです。
特に副交感神経が優位になることで、回復力が高まりやすくなるんです(Thayer et al., 2009)。

「乱れた生活」ではなく「整った生活」が、あなたのだるさをやわらげてくれるんだ
3.感情の圧縮を解放する
HSPさんは感情を内側に抱え込みやすく、それが心身のだるさに変わることがあるんです。
- 誰かに話す
- ノートに書くことで感情を外に出す
ことがとても大切◯
例えば、「今日の疲れたこと」「嬉しかったこと」などを一言日記にするだけでも気持ちが軽くなるんです。
心理学では、感情表現をすることがストレスホルモンを下げる効果があると報告されているんですよ(Pennebaker, 1997)。

あなたの中にある「モヤモヤ」は、外に出すことでやっと整っていきます◯

言葉にすることを遠慮しないでね!
4.セルフケアを取り入れる
HSPさんは感覚に敏感だからこそ、心地よい刺激に癒されやすいという強みもあるんです。
あなたの五感が「気持ちいい」と感じることを、日常に少しずつ増やしていくのがおすすめ◯
例えば、好きな香りのアロマを使ったり、肌ざわりのいいブランケットを使ったりすると、それだけで安心感が広がるんです。

五感に働きかけるケアは、脳の報酬系を刺激し、幸福ホルモンの分泌を促すともいわれています。

「疲れたときはごほうび」ではなく、「疲れないようにごほうび」が大事なんだよ!
5.自分のためを優先する
HSPさんは、人の気持ちに寄り添う力が高く、「人のため」に頑張りすぎる傾向があるんです。
それが続くと、知らぬ間に心がすり減って、だるさとなって表れてくるんですよ。
だからこそ、1日の中で少しでも「あなたのためだけの時間」を持つことが必要に◯

例えば、お茶を飲む5分間だけでも、誰のためでもなく「あなたの心地よさのため」に使ってみてください。
他人のニーズを優先するばかりでは、慢性的な疲労が積み重なってしまうんです(Neff, 2003)。

「自分をいたわる時間」を持つことは、わがままではなく“回復の知恵”なんだよ
寝ても寝ても疲れが取れないのはどうして?

寝ても寝ても疲れが取れないのはどうして?について解説します。
- オフになりにくい特性がある
- 寝ている間も感情が脳内で処理されている
- 人間関係での気づかい疲れが蓄積しやすい
- いつも緊張している状態が続いている
- だるさは気質によるもの
1つずつ見ていきましょう。
1.オフになりにくい特性がある
HSPさんの脳は、刺激を深く処理しやすいという特性があるんです。
普通の人が見逃すような小さなことにも反応し、情報処理をし続けてしまうんですよね。
たとえ体が休んでいても、脳が休まっていないと本当の意味での「回復」にはつながりません。

睡眠時間が十分でも、眠りの質が浅くなりがちなのはこのためなんです。
研究では、HSPさんは脳の「島皮質」や「扁桃体」が過敏に働いているとされ、刺激に対して疲労しやすい傾向があると報告されています(Acevedo et al., 2014)。

脳を“オフ”にする工夫が必要なんだ
2.寝ている間も感情が脳内で処理されている
HSPさんは日中に感じた感情を、睡眠中にも無意識に処理しようとするんです。
そのため、夢をよく見る、夜中に何度も目が覚めるといったことが起きやすいんですよね。
感情処理が終わらないまま朝を迎えると、ぐっすり眠ったはずなのに疲れが残るんですよ。

特にネガティブな感情が強いと、その処理が長引くとも言われています。
睡眠の質に影響を与える要因として「就寝前の感情状態」は大きく、ストレスや不安が強いとノンレム睡眠が減ることも研究で示されています(Walker, 2009)。

感情のケアが“質のいい眠り”につながるんだ
3.人間関係での気づかい疲れが蓄積しやすい
HSPさんは、相手の気持ちを読み取る力が高く、日常的に「気づかい脳」を使っています。
たとえば、会話中に相手の表情を気にしたり、空気を読み取ろうとしたりと、見えないエネルギーを消費しているんですよ。
このような気づかい疲れは、目には見えなくても蓄積されていくんです。

脳科学でも、対人ストレスは交感神経を活性化させ、睡眠時の回復を妨げるとされています。
日中の対人刺激が強いほど、睡眠による回復力が落ちやすいんですよね。

だからこそ、気づかいを減らす環境づくりが大切なんだ
4.いつも緊張している状態が続いている
HSPさんは、安心感よりも「身構える」ことが先に立ちやすい傾向があるんです。
環境の変化やちょっとした違和感に敏感で、それが無意識のうちに緊張状態をつくってしまうんですよ。
交感神経がずっと優位な状態が続くと、寝ている間も体は“戦闘モード”のまま。

これは疲労回復を妨げる大きな要因になるんです。
自律神経の働きとHSPさんの特性については、慢性疲労症候群の研究でも関連が示唆されています(Meeus et al., 2013)。

「緊張を手放す」ことが、回復の鍵になるんだ
5.だるさは気質によるもの
HSPさんのだるさや疲労感は、根性ややる気の問題ではないんです。
あなたの神経系が外界に敏感に反応し、それを一生懸命処理している結果とも言えます。
「気合が足りない」と思わずに、「今は休むときなんだ」と優しく自分に声をかけてあげてください。

科学的にも、敏感な気質は生得的なものであり、無理に変えるものではないとされています。

だるさを責めるのではなく、丁寧にケアすることが大切だよ!
HSPが気をつけたい生活習慣5選

HSPが気をつけたい生活習慣5選について解説します。
- 朝の光を浴びる
- GI値の低い食材
- カフェインの摂り方
- 日中の情報過多
- 運動不足
1つずつ見ていきましょう。
1.朝の光を浴びる
HSPさんは感覚が敏感なぶん、朝の強い光が苦手でカーテンを閉めたまま過ごすこともあるんです。
でも、朝の光を浴びないと、体内時計(サーカディアンリズム)がズレて、日中に強い眠気が出やすくなります。
朝の光は、脳内の睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を抑える働きがあります(Czeisler et al., 1999)。

だから、朝起きたらカーテンを開けて太陽の光を浴びることが大切なんです。
2.GI値の低い食材
お昼に白米やパン、甘いものばかりを摂ると、血糖値が急上昇し、その後急激に下がる“血糖値スパイク”が起きることがあります。
この急降下が、午後の強い眠気の原因になりやすいんです。
特にHSPさんは血糖値の変化にも敏感に反応する傾向があるため、影響が出やすいんですよね。
GI値の低い食材
- 玄米
- 豆類
- 野菜
などを意識的に取り入れることで、安定したエネルギーを保ちやすくなります(Ludwig, 2002)。
3.カフェインの摂り方
HSPさんは神経が敏感なため、カフェインの影響を強く受けやすいんです。
朝は目覚めに良い効果を感じても、午後にもカフェインを摂ると、夜の睡眠の質が下がってしまうことがあるんですよ。
睡眠の質が悪くなると、翌日の昼間に強い眠気が出てしまうという悪循環になります。

カフェインの代謝は人によって差があり、HSPさんは「遺伝的に代謝が遅い」タイプが多いとも言われています。
午後はハーブティーなどに切り替えるのがおすすめ◯
4.日中の情報過多
HSPさんは感情や環境の変化を細かくキャッチするため、日中の刺激量が多くなりがち。
- SNS
- テレビ
- 周囲の会話
など、無意識にたくさんの情報を処理していると、脳が疲れてしまって強い眠気を感じるようになるんです。
これは「脳のエネルギー資源」が使い切られている状態だと考えられます(Kahneman, 2011)。

1~2時間ごとに5分の“情報遮断タイム”を設けるだけでも、脳の回復に役立つんだよ!
5.運動不足
HSPさんは刺激に敏感なので、外出や運動が億劫に感じることもあります。
でも、運動不足は体内リズムを乱し、眠気のコントロールを難しくしてしまうんです。
軽い運動でもいいので、日中に体を動かすことでメラトニンの分泌が整い、夜の睡眠の質が高まりやすくなるんですよ(Youngstedt, 2005)。

結果として昼間の眠気も軽減されていきます。
ストレッチやヨガなど、心地よく取り組める運動を習慣にしてみてください。
HSPのよくある質問

HSPのよくある質問をまとめました。
- どうしてHSPはキレやすいの?
- HSPは人と暮らすのが苦手?
- HSPが引越しで感じやすいストレスとは?
1つずつ見ていきましょう。
どうしてHSPはキレやすいの?
「HSPがキレるときはどんな時ですか?」という相談。

刺激を受け取りすぎている時だよ

感情を抑え込むとそうなりやすいですね。
HSPは人と暮らすのが苦手?
「HSPは人と暮らすのが苦手ですか?」という相談。

1人時間が確保できないときびしいかも

同居人とルールを話し合うことをおすすめします。
HSPが引越しで感じやすいストレスとは?
「HSPが引っ越しで感じやすいストレスはなんですか?」という相談。

7つ紹介しているよ!

ストレスを減らす対策リストを5つ解説しています。
HSPの私・体験談

HSPの私・体験談を紹介します。
あなたの励みになったら嬉しいです。
精神的ストレスがマックスだときつい
私の場合、職場の人間関係のストレスがマックスのときは、疲れやすかったです。
気を使うだけで精神を削がれていたので、離れる決断をして本当に良かったと思います。
我慢をしすぎると一気に苦しくなる時があるので、外部の人や上司を早めに頼ってくださいね◯