
HSPは「かまってちゃん」なの?

伝え方次第では誤解されることがあるかも…
前半では、HSPが「かまってちゃん」と言われる理由や対処法を3つ解説します。
後半では、誤解を減らすための伝え方のコツを3つ紐解いていきますよ!

HSP=かまってちゃんと言われる理由&対処3

HSP=かまってちゃんと言われる理由3つを解説します。
- 感情が豊かだから誤解されやすい
- 気持ちが強いのは悪いことじゃない
- 自分の気持ちを言葉にする
ゆっくり見ていきましょう。
1.感情が豊かだから誤解されやすい
HSPさんは、感情の動きがとても繊細で、日々たくさんのことを感じ取っているんです。
例えば、相手の言葉のトーンや顔色から、「今どんな気持ちだろう」と無意識に気づいてしまうんです。
この感覚の鋭さは、脳の「島皮質」や「前帯状皮質」が活性化しやすいことが理由とされています(Acevedo et al., 2014)。

でも、気持ちに敏感だからこそ、ちょっとした距離や変化にも不安を感じやすくなってしまうんです。
その不安を
- 「つながりたい」
- 「わかってほしい」
として表現する姿が、誤解されることがあるんです。
本当は“注目されたい”のではなく、“安心したい”という気持ちの方が強いんです。
だからこそ、「かまってほしい人」とひとくくりにされると、とてもつらく感じてしまうんです。

あなたが不安になるのは、心がやさしくて、深く人とつながりたいと思っている証なんだ!
2.気持ちが強いのは悪いことじゃない
HSPさんは、他人とのつながりをとても大切にしているんです。
だからこそ、
- 「どう思われてるかな」
- 「本音をわかってほしいな」
と感じることが多いんです。
これは決して“かまってほしい”というわがままではなく、“信頼したい”という心のあらわれ。
心理学では「感情的な自己開示」が高い人ほど、親密な関係を築きやすいとされており(Laurenceau et al., 1998)、
HSPさんはまさに、その力を持っているんです。

ただし、それが相手にうまく伝わらないと、「重い」「依存してる」と見られてしまうこともあるんです。
そのギャップが、HSPさんにとって大きなストレスになることも。
でも大切なのは、「あなたの気持ちは正しい」ということを忘れないことなんです。

人を大切にしたいと思える気持ちは、誇っていいことなんだよ!
3.自分の気持ちを言葉にする
HSPさんは、相手に気を遣いすぎてしまい、自分の気持ちをうまく言えないことがあります。
その結果、相手に気づいてほしい気持ちが「察してほしい」と伝わってしまうことがあるんです。
でも、他人はHSPさんほど繊細ではないため、なかなか気づけないんです。
だからこそ、
- 「ちょっと不安になっちゃった」
- 「少しだけ話を聞いてほしい」
など、具体的に言葉にすることが大切なんです。
研究でも、自分の感情を言語化できる人は、ストレスへの耐性が高くなるとされています(Lieberman et al., 2007)。
あなたが思っている以上に、素直な気持ちは相手の心に届くんです。

誤解を避けるには、「伝える勇気」が、あなたを守ってくれます。

やさしいあなたが、やさしいままで人とつながれるように、少しずつ伝える練習をしてみてね!
その積み重ねが、安心できる関係を築く力になっていきます。
HSPが人間関係で感じやすい不安3

HSPが人間関係で感じやすい不安3つを紹介します。
- 本音を言えない
- 一緒にいるだけで気疲れする
- なんとなく嫌われてる気がする
1つずつ解説します。
1.本音を言えない
HSPさんは人にどう思われるかを強く意識するため、「嫌われたくない」という気持ちが強く出やすいんです。
その結果、思っていることがあっても言い出せず、相手に合わせてしまうことが多くなります。
例えば、誘いを断りたいのに断れずに疲れてしまった経験があるかもしれません。

これは「協調性が高い」ともいえますが、自分の気持ちを押し込めてしまうことにもつながるんです。
心理学でも「過剰適応」は、心身のストレスや抑うつに影響を与えると言われています(田中・松井, 1992)。
あなたが本音を言えないのは「弱いから」ではなく、「優しすぎるから」なんです。
だからこそ、すこしずつ
- 「今は難しい」
- 「それはできない」
と伝える練習をしてみてください。

本音を言っても、離れない人が必ずいるんです。

あなたの気持ちを大切にできる人との関係こそ、本当に安心できる人間関係だよ!
2.一緒にいるだけで気疲れする
HSPさんは人と一緒にいるだけで、無意識に相手の機嫌や雰囲気を感じ取ってしまいやすいんです。
たとえ会話がなくても
- 「機嫌悪いのかな」
- 「つまらないと思われてるかも」
と気にしてしまうことがあるんです。
このような“無意識の気疲れ”は、長時間続くと大きなストレスになってしまうんです。
神経科学の研究でも、HSPさんは感情に関係する脳の活動が高く、他人の表情を敏感に察知することがわかっています(Jagiellowicz et al., 2011)。

だから、感情のアンテナを休ませる「1人時間」がとても大事なんです。
あなたが疲れたと感じたときは、無理に付き合わずそっと離れる選択を◎
気を遣わずにいられる人を大切にすることで、心は少しずつ軽くなりますよね!
「誰といても疲れる」わけではなく、「一部の人との距離感が合わないだけ」なんです。

それに気づくことが、HSPさんにとって人間関係をラクにする第一歩に!
3.なんとなく嫌われてる気がする
HSPさんは、相手の表情や言葉のトーンから多くの情報を読み取る力があります。
だからこそ、相手が少しそっけないだけで「自分が何かしたのかも…」と不安になることがあるんです。
これは「認知のゆがみ」と呼ばれる心理的な傾向のひとつで、特に繊細な人に多い反応とも言われています。

例えば、返事が短かっただけで「怒ってる?」と思ったり、目を合わせない相手に「避けられてる?」と感じることもあります。
でも実際には、相手がただ疲れているだけだったり、考えごとをしているだけかもしれません。
このような“気にしすぎ”は、あなたの優しさと観察力の高さゆえに起きることなんです。
認知行動療法の研究では、こうした思考のクセに気づくだけでも心が軽くなるとされています(Beck, 1976)。

「事実と想像を分けて考える」ことで、必要以上に不安を抱えずにすむようになるんだ
HSPが「わかってほしい」と感じる瞬間3

HSPが「わかってほしい」と感じる瞬間3つを紹介します。
- 自分の感情を言葉にできないとき
- 人と同じペースで動けないとき
- 気づいてもらえないとき
1つずつ見ていきます。
1.自分の感情を言葉にできない
HSPさんは、心の中にたくさんの感情を抱えていることが多いと言われています。
でも、その感情が複雑すぎて、言葉にするのがとても難しいと感じる瞬間があるんです。
例えば、
- 「なんとなくつらい」
- 「説明はできないけど不安」
といった気持ちを抱えながら、うまく伝えられないまま我慢してしまうことがあります。
そのときに「何が言いたいのかわからない」と言われると、深く傷ついてしまうんです。
本当は、「言葉にならない気持ちがある」ということを、そっと理解してみてください◎
研究によると、HSPさんの脳は感情処理を担う扁桃体や島皮質が活発で、細やかな内面世界を感じやすいとされています(Acevedo et al., 2014)。

つまり、感じ取る力が強いからこそ、整理するのに時間がかかることもあるんです。

あなたが「わかってほしい」と願うのは、心がやわらかくて、誰よりも感じる力があるからだよね
2.人と同じペースで動けない
HSPさんは、周囲の空気や刺激にとても敏感なんです。
だからこそ、人と同じペースで動こうとすると、すぐに疲れてしまうことがあるんです。
例えば、みんなが次々に話す飲み会や、テンポの速い会議などでは、頭がついていかずしんどくなるんです。

それでも「ちゃんとしなきゃ」と思って無理をしてしまい、「ついてこれないの?」と言われるとつらくなるんです。
そんなときこそ、「あなたはあなたのペースでいいよ」と認めてもらえるだけで、心がふっと軽くなります。
HSPさんの神経系は刺激に敏感で、処理速度よりも深く処理する力に長けていることが報告されています(Aron et al., 2012)。
つまり、早さよりも「ていねいさ」が特長なんです。

あなたが「わかってほしい」と感じるのは、無理して合わせ続けるのが苦しいから
その気持ちは、決して甘えではなく、大切にしていいSOSなんですよ!
3.気づいてもらえない
HSPさんは、つらいときでもまわりに迷惑をかけないようにと、笑顔をつくることがあります。
例えば、本当は疲れているのに「大丈夫です」と笑ってしまった経験があるかもしれません。
でも内心では、
- 「本当は気づいてほしい」
- 「つらさをわかってほしい」
と思っているんです。
そんなとき、「明るいから元気なんだと思ったよ」と言われると、さらに孤独を感じてしまうこともあるんです。
このような「表の自分」と「本音の自分」とのギャップが、HSPさんにはとてもつらく感じられます。
心理学ではこれを「感情労働」といい、心の負担が大きいことが指摘されています(Hochschild, 1983)。

本当は気づいてほしいのに、それを我慢しているあなたはとても頑張り屋さんなんです。
だからこそ、誰かに「無理してる?」と声をかけてもらえたとき、「わかってもらえた」と感じますよね!

その一言が、HSPさんの心に深く届くんだ
HSPの感情は“弱さ”じゃない?

HSPの感情は“弱さ”じゃない?について解説します。
- 生まれつきの“特性”
- 人を思いやる土台
- 心が敏感に働いている証
ゆっくり見ていきましょう。
1.生まれつきの“特性”
HSPさんは、嬉しいことも悲しいことも、深く感じやすい特性を持っているんです。
例えば、人のちょっとした言葉に感動したり、小さなすれ違いで心が揺れたりすることがあります。
それは、感受性が高いという「気質」であり、意識してそうなっているわけではないんです。

つまり、感情が大きいのは「性格」ではなく「脳の働き」
だから、「私って感情的すぎるのかな」と責める必要はないんですよ!
感じすぎるあなたは“弱い”んじゃなくて、“豊か”であるということ。

その感受性は、社会にとって必要な力でもあるんだよ!
2.人を思いやる土台
HSPさんは、自分の気持ちだけでなく、相手の気持ちにも敏感なんです。
例えば、言葉に出されていない空気や気配を感じ取り、「この人、疲れてるかも」と察することができるんです。
この「他人の感情への気づき」は、共感力として大切にされている力なんです。
心理学者カール・ロジャーズも、人間関係の中で最も癒しを生むのは“共感”だと強調しています(Rogers, 1957)。

つまり、HSPさんの感受性は、あなた自身の苦しさだけでなく、誰かを癒す力にもつながっているんです。
あなたの感情の深さは、“重荷”ではなく“贈りもの”。
「わかってあげたい」というその気持ちが、周りの人をやさしく包んでいるんです。

だから、あなたの感情は“弱点”ではなく“強さ”として受け取ってみてね◎
3.心が敏感に働いている証
HSPさんは、周囲の変化や言葉にすぐに心が動かされやすいんです。
例えば、ドラマのワンシーンで泣いてしまったり、誰かの一言で何日も考え込んでしまうことがあります。
そういった反応を、
- 「打たれ弱い」
- 「繊細すぎる」
と誤解されることがあるんです。
でも、それはHSPさんの心が“鈍感”ではなく“丁寧”に働いている証。
心理学では「情動処理感度(emotional responsiveness)」と呼ばれ、他人よりも多くの刺激を受け取っている状態と説明されます(Pluess, 2015)。

つまり、反応が早いのは“問題”ではなく“特徴”なんです。
あなたが涙を流すとき、それは心がまっすぐ動いているかということ。
その純粋な反応は、大切に守るべき“個性”なんですよ!
誤解を減らすための伝え方のコツ3

誤解を減らすための伝え方のコツ3つを紹介します。
- 感情ではなく「事実」から話し始める
- 「私はこう感じた」と主語を自分にする
- 伝えるタイミングを「安全なとき」に選ぶ
1つずつ見ていきましょう。
1.感情ではなく「事実」から
HSPさんは感情が豊かだからこそ、つい
- 「悲しい」
- 「つらい」
など感情を先に伝えてしまうことがあるんです。
でも相手が非HSP気質だった場合、「どうして急にそんな話をするの?」と戸惑わせてしまうこともありますよね。
だからこそ、最初に「どんな出来事があったのか」から伝えるのがおすすめ◎

例えば「AさんにLINEを既読スルーされた」という事実をまず伝えてから、「それが悲しかった」と話すことで、受け取る側も理解しやすくなるんです。
心理学ではこれを「アイ・メッセージ」の一部として推奨していて、自分の感情と状況を切り分けて伝えることで誤解が減ると言われています(Gordon, 2000)。
あなたの感情は大切だからこそ、相手に届きやすくするための順序を意識することが効果的に◎
「感情だけをぶつけてる」と思われずに、気持ちを受け止めてもらえるようになるんです。

それだけで、HSPさんの誤解はぐっと少なくなるんだ
2.「私はこう感じた」と主語を自分に
HSPさんは人に気を遣うあまり、「あなたがこうしたから私は傷ついた」と言いがちになることがあります。
でもそれだと、相手に責められているように感じさせてしまい、防衛的な反応を引き出してしまうことがあるんです。
そこで使えるのが、「I(アイ)メッセージ」と呼ばれる心理学的な伝え方◎
- 「私は〇〇と感じた」
- 「私はこう思った」
というように、自分の感情にフォーカスして伝えることで、相手は受け止めやすくなるんです。
これは対人関係スキルの研究でもよく知られており、相手に配慮しながら誤解を減らせる方法として推奨されています(Rosenberg, 2003)。
「攻撃してるわけじゃないんだ」と伝わることで、対話が深まるんです。

あなたの本音が「批判」ではなく「共有」として伝わるように◎

それがHSPさんの人間関係をあたたかく守ってくれるんだ
3.安全なときに選ぶ
HSPさんは感情がこみ上げたとき、すぐにその場で伝えようとしてしまうことがあります。
でも相手が疲れていたり、気持ちが乗っていないときに話すと、誤解やすれ違いにつながりやすくなるんです。
だからこそ、「いま話しても大丈夫かな?」とタイミングを意識することが大切◎
心理学では「タイミング・イズ・エブリシング」という考えがあり、言葉の内容よりも伝えるタイミングのほうが人間関係に影響するといわれています(Burgoon et al., 2016)。

例えば、「落ち着いたときに少し話してもいいかな?」と確認してから話し始めるだけで、相手は安心して聞けるようになるんです。
あなたの話を大切に扱ってもらえる確率も高くなるんですよね!
HSPさんの優しさが相手にも届きやすくなる工夫になります。

伝える内容だけでなく、「いつ」「どうやって」伝えるかも、とても大事だね!
HSPのよくある質問

HSPのよくある質問をまとめました。
- HSEって何?
- 完璧主義を手放したい
- 仕事したくない
- HSPが向いてる仕事
- HSPは克服できる?
1つずつ見ていきます。
HSEって何?
「HSEって何ですか?」という相談。

外向型のことを指すよ!

HSPの4タイプのうちの1つです!
完璧主義を手放したい
「完璧主義を手放したいです」という相談。

今からちょっとずつ練習しよう!

やさしく手放す方法を解説しています。
仕事したくない
「仕事したくない…と思うことが増えました」という相談。

悩む要因を10こ解説しているよ!

適応障害になった経験から解説します!
HSPが向いてる仕事
「HSPが向いている仕事を教えてください」という相談。

12こ紹介しているよ!

安心して働ける職場環境の特徴を8つ解説しています。
HSPは克服できる?
「HSPは克服できますか?」という相談。

生まれ持った特性といっしょに生きるという感覚が大切だよ!

HSP気質を活かすという捉え方が◎
HSPの私・体験談

HSPの私・体験談を紹介します。
- HSPという言葉は使わない
- 事実に対してのアプローチ
- 弱みを知り、強みを活かす
1つずつ見ていきましょう。
HSPという言葉は使わない
「HSP」という言葉を人前で使うのはしていません。
理由は、「私、HSPです」と言ったところでなにかよくわからないからです。
その人がどういったことを好み、何を避けるのかがわかった方がその人のことについて深く知れると思っているからです。
事実に対してのアプローチ
「花火の音が大きすぎると感じるので、遠くから見る花火を楽しむようにしているんです」
このように、事実に対してどう伝えるかって大事だなと思っています。
最近、気づいたことの1つです。笑

花火を近くで見たら音が大きいから…
このような伝え方もできますが、マイナスな印象で終わってしまいます。
相手もそれでは困ってしまいますよね?

相手も楽しめるような会話のラリーを心がけていきたいよね!
弱みを知り、強みを活かす
HSP気質ゆえの避けた方がいい働き方や環境はあるなと実感しています。
だからこそ、
- どういった場所で闘ってはいけないのか
- どういったところで活躍できそうか
これを徹底的に言語化することが必要になってきます。
外しちゃいけないのは、自己理解をすること。

HSPといえど、何が得意・不得意かは個人差がありますよね!
だからこそ、自分のことを客観視することが重要になってきます。

あなた自身のことを深く知るチャンスだよ!