HSPさんは、きつい言い方をされると精神的にくるよね
まさに！！
前半では、HSPが『きつい言い方』に傷つきやすい3つの理由を解説します。
後半では、安心できるコミュニケーション術5選を紹介していきますよ！
HSPが『きつい言い方』に傷つきやすい3つの理由
HSPが『きつい言い方』に傷つきやすい3つの理由を解説します。
- 「感情」を深く読み取ってしまう
- 自分に原因があるのでは？
- 「拒絶」に感じてしまうから
ゆっくり見ていきましょう。
1.「感情」を深く読み取ってしまう
HSPさんは、言葉の表面だけでなく、その奥にある感情や意図まで敏感に感じ取ってしまう傾向があります。
例えば「もういいから」という言葉を、相手が投げやりな気持ちで言ったと察知すると、「嫌われたのかも」と感じてしまうんです。
これは、HSPさんの高い共感力が影響しているからなんです。
米国心理学者アーロン博士の研究では、HSPさんは感情をつかさどる脳の扁桃体が通常より活発に反応するという結果も出ています。
そのため、少しの語気の変化や表情の変化にも反応しやすいんです。
こうした繊細な感受性は、本来とても大切な能力ですが、ときに心を疲れさせてしまうこともあるんだ
2.自分に原因があるのでは？
HSPさんは、人間関係をとても大切にするため、「きつい言い方をされたのは、私に問題があったのかも…」と、すぐにあなたの中に原因を探そうとしてしまうことがあるんです。
実際には相手の機嫌が悪かっただけかもしれないのに、自分を責めてしまう。
こうした傾向は「内的帰属」と呼ばれ、HSPさんのように内省的な方に多く見られる心理です。
自分を責めることで関係を壊さないようにしているとも言えるんです。
でも、あなたのせいじゃない場面でも、そう考えてしまうのはとてもつらいことだよ
3.「拒絶」に感じてしまう
HSPさんは、強い言葉を「攻撃」や「拒絶」として受け取りやすいところがあります。
例えば「ちゃんとしてよ！」という一言が、ただの指摘ではなく、あなた自身を否定されたように感じてしまうこともあるんです。
この背景には、HSPさんが持つ「仲間からの拒絶に対する恐れ」があります。
社会神経科学の研究では、社会的な拒絶に対する脳の反応が、HSPさんの方が強いという結果も出ています。
そのため、些細な言葉にも過敏になり、必要以上に落ち込んでしまうことがあるんだ
敏感に反応してしまう言い回し集5
敏感に反応してしまう言い回し集5つについて解説します。
- 「気にしすぎだよ」
- 「そんなの誰でもあるよ」
- 「まだ引きずってるの？」
- 「めんどくさいな」
- 「だからダメなんだよ」
1つずつ見ていきましょう。
1.「気にしすぎだよ」
この一言は、HSPさんにとってとてもつらく響く言葉なんです。
HSPさんは感じ取る力が強いため、普通の人には気づかない細かい変化まで心に受け止めています。
「気にしすぎ」と言われると、その繊細さが否定されたような気持ちになってしまうんです。
実際、心理学の研究でも、繊細な感受性は「気にしすぎ」ではなく「情報処理が深い特性」とされています（Aron, 2012）。
だから、あなたが感じたことは“過剰”なのではなく、“深い”ということなんです。
2.「そんなの誰でもあるよ」
共感してもらいたいときにこの言葉をかけられると、HSPさんは「わかってもらえない」と感じやすくなるんです。
確かに同じような経験をする人は多いかもしれませんが、HSPさんの場合は感じる強さが違うことが多いんです。
この一言によって「たいしたことじゃない」と切り捨てられたような気持ちになってしまうこともあります。
心理学的には「主観的体験の軽視」が、孤独感や自己否定を強める要因になるといわれているんです。
3.「まだ引きずってるの？」
HSPさんは、感情が長く心に残りやすい傾向があるんです。
だから、過去の出来事を何度も思い出してしまったり、心の中で再処理する時間が必要に。
そんな中で「引きずってる」と言われると、あなたの自然な感情のプロセスが「間違っている」と言われているように感じてしまうんです。
これは決して甘えではなく、HSPさんの脳が刺激に対して深く反応するために起こる現象（Jagiellowicz et al., 2011）。
4.「めんどくさいな」
この言葉は、HSPさんの心を深く傷つける代表的な表現のひとつなんです。
自分の気持ちを伝えたとき、または助けを求めたときにこう言われると、「存在自体が迷惑なのかも」と感じてしまいやすくなります。
これはHSPさんが人との調和を大切にしすぎる傾向からくる反応。
心理学でも、自己否定感の強い人ほど「迷惑をかけたくない」という感覚を抱きやすいと言われているんです。
5.「だからダメなんだよ」
このような決めつける言葉は、HSPさんの心に深く突き刺さることがあります。
失敗を責めるよりも先に、理解や励ましを求めている場面でこう言われると、あなたの“存在そのもの”を否定されたように感じてしまうんです。
HSPさんは本来とても努力家で、失敗したことにもきちんと反省しています。
それでも「ダメ」と言われると、必要以上に落ち込み、心のエネルギーを大きく消耗してしまうんです。
安心できるコミュニケーション術5選
安心できるコミュニケーション術5選を紹介します。
- 感情を伝えるときは「私は〜と感じた」と話す
- 緊張する話題ほど、落ち着いたトーンで伝える
- 結論の前に「理解したい」という姿勢を見せる
- 否定ではなく提案として伝える
- 一度にすべてを伝えようとしない
1つずつ解説します。
1.「私は〜と感じた」と話す
HSPさんが安心して受け取れる伝え方の基本は、「あなたが悪い」ではなく「私はこう感じた」という表現。
例えば「あなたの言い方が冷たかった」ではなく、「私はちょっと寂しく感じた」と言い換えると、相手に責められている印象を与えにくくなります。
これは「アイ・メッセージ」と呼ばれる伝え方で、相手の防衛反応を和らげる効果があるとされています（Gordon, 2003）。
あなたの感情を素直に伝えながら、相手を傷つけずに関係を築きやすくなるんです。
2.落ち着いたトーンで伝える
HSPさんは相手の声のトーンや表情にもとても敏感。
たとえ内容が丁寧でも、早口だったり、強い口調だったりすると、「怒られてるのかも…」と感じてしまいやすくなるんです。
だからこそ、大事な話をするときほど、落ち着いた声で、ゆっくり話すことが大切。
心理学の研究でも、声のトーンは言葉の内容よりも感情の伝わり方に強く影響を与えることが示されています（Mehrabian, 1971）。
3.「理解したい」という姿勢を見せる
HSPさんは、否定されたり、決めつけられたりすることにとても敏感です。
なので、話をする前に「まずあなたの気持ちを知りたい」と伝えるだけで、安心感が生まれるんです。
例えば「〜って感じてたのかな？教えてもらえると嬉しい」といった一言があるだけで、ぐっと心を開きやすくなります。
これは「共感的理解（empathic understanding）」というカール・ロジャーズの理論にもとづくもので、人間関係の信頼感を高める効果があるとされています。
4.否定ではなく提案
相手の行動を変えてほしいときに、否定するのではなく「こうしてくれると助かる」と提案の形で伝えると、HSPさんは受け取りやすくなるんです。
例えば「遅れないで！」ではなく「◯時に来てくれると安心できるな」といった言い方です。
このような伝え方は、相手の自由を奪わず、関係性を壊さずに意図を伝える方法。
アサーティブ・コミュニケーションの実践でも、このような表現が推奨されています（Bower & Bower, 2004）。
5.一度にすべてを伝えようとしない
HSPさんは情報を一気に受け取ると、頭も心もいっぱいいっぱいになりやすい傾向があります。
だからこそ、伝えたいことが多くても、一度に話しすぎない工夫が大切に。
少しずつ、小さなテーマごとに話すことで、安心して会話ができるんです。
これは「段階的な自己開示」にも通じる方法で、心理的安全性を高める手法としても有効なんです（Jourard, 1971）。
HSPさんの繊細さは悪くない
HSPさんが持つ「繊細さ」は、決して悪いものではありません。
むしろ、人の気持ちに寄り添えたり、細かい気配りができたりする優れた感性の表れなんです。
例えば、ちょっとした表情の変化に気づけることで、誰かの心にそっと寄り添うことができます。
心理学者エレイン・アーロン博士の研究でも、HSPさんは共感性を司る脳の領域（島皮質など）が活発であることが分かっています。
この特性は、対人支援や創作活動など、さまざまな場面で活かされています。
「気にしすぎ」と言われた経験があるかもしれません。
でも、それは「気づける力がある」ということ。
あなたの感じ方は、あなたにしかない大切な感性！
繊細さは弱さではなく、思いやりや豊かさとつながっています。
最近の研究では、HSPさんの感受性の高さが、ストレスを抱える人への支援に役立つという報告もあります（Acevedo et al., 2014）。
だからこそ、自分の繊細さを「直すべきもの」ではなく、「育てるべき力」として見てあげてください！
繊細なあなたにしか見えない世界が、誰かの心を救うことがあります。
HSPのための心の境界線の作り方5選
HSPのための心の境界線の作り方5選を紹介します。
- どこまでがあなたの責任かを明確に
- ノーを言う練習をしてみる
- あなたが落ち着ける時間を確保する
- 相手に合わせすぎていないか、振り返る
- あなたの「快・不快」を大切にする
1つずつ見ていきましょう。
1.どこまでがあなたの責任か
HSPさんは、相手の感情に敏感なあまり「相手が怒っているのはあなたのせいかも」と感じてしまいやすい傾向があります。
でも、相手の気分すべてをあなたが背負う必要はないんです。
まずは「ここから先は相手の問題」と区別することが、心を守る第一歩になります。
心理学ではこれを「心理的境界線（emotional boundaries）」と呼び、自己と他者の感情を切り分ける力がメンタルヘルスの安定に重要だとされています（Gabbard, 2014）。
2.ノーを言う練習をしてみる
HSPさんは「頼まれたら断れない」と悩むことが多いですが、それは優しさの裏返し。
ただ、その優しさがあなたを疲れさせてしまうこともあるんです。
例えば「ちょっと考えてから返事するね」とクッション言葉を使えば、急に断るよりも伝えやすくなります。
「断る＝悪いこと」ではなく、「大切なあなたを守ること」と考えてみてください。
行動療法の研究でも、自己主張（アサーション）スキルを持つことでストレスが減るという結果が出ているよ
3.落ち着ける時間を確保する
心の境界線は「物理的な距離」とも関係しています。
人とのやりとりに疲れたときは、静かな場所で1人の時間を持つことも境界線づくりに役立つんです。
例えば、
- スマホの通知をオフにして読書をする
- 自然の中を散歩する
など、あなただけのリラックス時間を日常に取り入れてみてください。
心理学者ミハイ・チクセントミハイの研究では、「心が静まる時間」は自己の回復力を高めることが示されています。
4.相手に合わせすぎていないか
HSPさんは調和を大切にするあまり、相手に過剰に合わせてしまうことがあります。
でも、「合わせる＝優しさ」ではなく、「合わせすぎ＝負担」になっていることもあるんです。
日々の会話や予定の中で「これは本当に自分が望んだこと？」と立ち止まる習慣をつけてみましょう。
認知行動療法でも、「自動思考」に気づくことで自己理解が深まり、自分軸を取り戻す助けになるとされています。
5.「快・不快」を大切にする
HSPさんは相手の感情に気づくのは得意でも、自分の感情には鈍くなってしまうことがあります。
「心の境界線」を作るためには、まずあなた自身が「どう感じたか」を丁寧にキャッチすることが必要なんです。
例えば、
- 「この言い方は苦手だったな」
- 「この空間は落ち着くな」
など、小さな感覚に耳を傾けてみてください。
これは「自己共感」と呼ばれ、心理学でも自己肯定感を育てる第一歩として推奨されている習慣なんです。
言葉に傷ついたときのセルフケア3
言葉に傷ついたときのセルフケア3つを紹介します。
- 傷ついた気持ちを「否定せず、そのまま認める」
- 言葉を「事実」と「解釈」に分けて捉える
- 自分を癒す「安心ルーティン」を持っておく
1つずつ見ていきましょう。
1.傷ついた気持ちを「否定せず、そのまま認める」
HSPさんはちょっとした一言にも強く反応しやすく、「こんなことで傷つくなんて…」と感じてしまうこともあります。
でも、その感情はあなたの大切な一部なんです。
まずは「そう感じたんだね」と、自分の気持ちを否定せず受け止めてみてください。
心理学ではこのプロセスを「自己受容」と呼び、感情の回復を早める鍵とされています（Neff, 2003）。
感受性が高いからこそ感じた痛みを、責めずに見つめることが大切。
2.「事実」と「解釈」に分けて捉える
HSPさんは、相手の何気ない言葉を深く解釈してしまい、「嫌われたのかも…」と不安になることがあります。
でも、その言葉のすべてが真実とは限らないんです。
例えば「そんなの普通だよ」という一言も、相手の価値観を反映しているだけかもしれません。
「言われた事実」と「あなたの受け取り方」を分けて考えることで、傷の深さをやわらげることができるんです。
認知行動療法でも、こうした思考の整理がストレス軽減に有効とされているよ！
3.自分を癒す「安心ルーティン」を持っておく
言葉に傷ついたあとは、頭の中で何度もそのシーンを思い返してしまいがち。
そんなときこそ、あなたを安心させるルーティンが力を発揮します。
例えば、
- 好きな音楽を聴く
- お気に入りのぬいぐるみを抱える
- 温かいお茶を飲む
といったシンプルな習慣でも構いません。
「感情の切り替えスイッチ」を持つことで、脳が安心を感じやすくなるんです。
これはポジティブ心理学の研究でも、自己調整力（self-soothing）として重要視されています。
HSPのよくある質問
HSPのよくある質問をまとめています。
- HSPはどうして変化に弱いの？
- 怒ると怖い？
- HSP＝かまってちゃん？
- LINEあるある
- HSPあるある
1つずつ見ていきましょう。
HSPはどうして変化に弱いの？
「HSPはどうして変化に弱いの？」という質問。
3つの理由から説明するよ！
くわしく紐解きます。
怒ると怖い？
「HSPさんは怒ると怖いですか？」という相談。
感情を抑え込んでいたら、爆発して怖いかも
怒りに隠された心の背景を見てみましょう。
HSP＝かまってちゃん？
「HSP＝かまってちゃん？」という質問。
ちがうよ！
伝え方次第では誤解されることもあります。
LINEあるある
「LINEあるあるを教えてください」という相談。
8つの記事にまとめたよ！
まとめ記事で詳しく見ていきましょう！
HSPあるある
「HSPあるあるが知りたいです！」という相談。
70こにまとめたよ！
あなたが特に共感したエピソードを教えてください！
HSPの私・体験談
HSPの私・体験談を紹介します。
- 言い方きつい人苦手
- 心の距離をとる
- 必要以上に仲良くしない
あなたの励みになったらうれしいです。
言い方きつい人苦手
もうほんと言い方きつい人無理ですね。
職場でそういう人が多いときはかなり精神にきました。
「向こうは、全然気にならないんだろうな、その言い方」と思っていたので、諦めていました。笑
心の距離をとる
心の距離を取るのほんと大切で、仕事上無視をしたら面倒なことになるので、ギリのラインで耐えていました。
イラッとし過ぎた時は、別室に移動したりと心の切り替えをしていましたね。
必要以上に仲良くしない
必要以上に仲良くするとほんとに面倒です。
必要最低限で爽やかに関わって終了！っていうのを意識づけていました。
とにかく必要最低限というのがポイントです◎
あなたもきつい言い方をする人からは逃げてくださいね！
