
HSPさんは、忘れっぽい人が多いの?

多い印象だよ
たくさんのことに気づけるから、脳のエネルギーを多く使っているんだ!
前半では、HSPが物忘れが多いと感じる理由3選を解説します。
後半では、忘れやすさをカバーするおすすめの生活術5選を紹介していきますよ!

HSPが物忘れが多いと感じる理由3選

HSPが物忘れが多いと感じる理由3選を紹介します。
- “脳のメモリ”がいっぱいになっている
- 記憶の定着”が妨げられている
- マルチタスク状態になfっている
1つずつ見ていきましょう。
1.“脳のメモリ”がいっぱいになっている
HSPさんの脳は、日常のささいなことまで細かく感じ取りやすい傾向があります。
たとえば、
- 人の表情
- 声のトーン
- 周囲の物音
- 空気の変化
など、他の人が気づかない刺激まで脳が処理しているんです。
そのため、脳内のワーキングメモリ(作業記憶)がすぐにいっぱいになってしまうんですよね。
心理学の研究でも、感受性の高い人は注意力が分散しやすく、記憶の定着に時間がかかる傾向があるとされています(Aron et al., 2012)。

つまり、忘れっぽさの原因は「記憶力が低い」のではなく、「情報が多すぎる」からなんです。
HSPさんは“脳の処理量”が多いため、一部がこぼれ落ちても仕方がない状態に。
むしろ、覚えていることの方がすごいと受け止めてあげてくださいね。
情報を減らす工夫をすることで、物忘れも少しずつ改善していくんです。

だからまずは、「忘れやすいのは責めることじゃない」と気づいてあげることが大切だよ!
2.記憶の定着”が妨げられている
HSPさんは環境の変化や人間関係のストレスに敏感な傾向があります。
そのストレスが続くと、脳の“記憶をつかさどる部分(海馬)”の働きが低下しやすくなるんです。
脳科学では、慢性的なストレスによって記憶力や集中力が下がることが報告されています(Lupien et al., 2009)。

例えば、職場で緊張し続けていた日は、家に帰っても「何をしようとしてたっけ?」と抜けてしまうことがあるんです。
これは気のせいではなく、脳が防衛反応として「今は覚えるより守ることが優先」と判断している状態。
HSPさんは特に、周囲に合わせすぎたり、気を遣いすぎたりして、無意識に脳が疲れていることがあるんです。
そうした時は、無理に覚えようとせず、まずはリラックスすることが大切に。

記憶は“安全・安心”の状態でこそしっかり定着しやすくなるんだよ
あなたの脳が「まず休ませて」と教えてくれている合図かもしれませんよ?
3.マルチタスク状態になっている
HSPさんは、ひとつのことをしていても「他のことが気になる」傾向が強いんです。
例えば、家事をしている途中に
- 「さっきのLINE返信してない」
- 「明日の予定どうしよう」
と、どんどん思考が広がってしまうことがあります。
これは一種のマルチタスク状態で、脳が同時に複数のことを処理しようとしている状態なんです。
しかし脳は本来、ひとつのことしか集中して処理できない構造をしています(Miller et al., 2001)。

そのため、あれこれ考えていると「結局、何をしようとしてたか忘れる」となりやすいんです。
HSPさんの繊細な注意力は長所ですが、過剰になると脳が疲れやすくなります。
「今やっていること」だけに意識を向ける“シングルタスク”を意識することで、忘れっぽさも改善しやすくなるんです。
やることは一つずつ、「終わったら次」にしていくことが、脳へのやさしい配慮に。

あなたの脳も、落ち着いて一つひとつ処理したいと思っているんだ
だから、「マルチタスクは脳の負担」と覚えておくだけでも役に立つんです。
繊細な脳の記憶対策4選

繊細な脳の記憶対策4選について解説します。
- 記憶は思い出すときに定着する
- 脳が安心する「習慣化」で忘れにくくなる
- 忘れたくないことは“音”と“動き”で記憶に残す
- 「忘れてもいい」と思うことで、かえって覚えやすくなる
1つずつ見ていきましょう。
1.記憶は思い出すときに定着する
HSPさんは頭の中に情報がたくさん入りやすいぶん、整理や定着が追いつかないことがあります。
そのため、「一度覚えたつもりなのに、すぐ忘れてしまう」ということも少なくないんです。
そんなときに効果的なのが、“思い出す”ことを意識した記憶術。
例えば、夜に
- 「今日会った人の名前」
- 「話した内容」
を紙に書き出すだけでも、記憶が強くなっていきます。
心理学ではこの方法を「想起練習」と呼び、記憶を長期化させる効果があると証明されています(Roediger & Karpicke, 2006)。
繊細な脳は「受け取る」だけで精一杯になりやすいため、記憶を取り出す機会を作ってあげると整理されやすくなるんです。

「忘れないように必死で覚える」より、「あとから思い出してみる」ことで脳が情報を再構築してくれるんです。
だからこそ、忘れる前提で、何度も“思い出す練習”をすることが大切。

それが、HSPさんの記憶と心をゆるやかにつなげてくれるんだ
2.「習慣化」で忘れにくくなる
HSPさんは予定ややることが多すぎると、脳が混乱しやすくなる傾向があります。
そのため、「いつもやってるはずのこと」をつい忘れてしまうことがあるんです。
そんなときに役立つのが、「脳が考えなくてもできる仕組み=習慣化」を使うこと。
例えば、
- 「外出前に鍵・財布・スマホをトレイに置く」
- 「起きたらコップ一杯の水を飲む」
など、繰り返す行動をルール化してみてください。
これは「決断疲れ」を減らす効果もあり、脳のエネルギーを温存できるんです(Baumeister et al., 2007)。
繊細なHSPさんの脳には、できるだけ“考えなくていい流れ”を作ることが安心につながります。

忘れたことを責めるより、「忘れない仕組み」を先に用意しておくことがやさしさなんです。
一度仕組み化してしまえば、脳に負担をかけずに行動できるようになります。

習慣はHSPさんの“脳を守る自動運転装置”のような役割を果たしてくれるんだよ
3.“音”と“動き”で記憶に残す
HSPさんは感覚が鋭いぶん、「視覚」以外の感覚でも記憶を残しやすい特徴があります。
そのため、「見るだけ」で覚えようとするより、音や動きを使ったほうが効果的。
例えば、
- 口に出して声に出して覚える
- 歩きながらブツブツ言う
- 手を動かして書く
など。
脳科学でも「マルチモーダル記憶」は記憶の定着に有効だとされています(Mayer, 2009)。
一つの感覚だけでなく、複数の感覚を使うことで記憶は深く刻まれやすくなるんです。

特にHSPさんは音やリズムにも敏感なので、記憶したいことを「リズムに乗せて口に出す」のもおすすめ◎
- 「書いて」
- 「声に出して」
- 「動きながら」
覚えることで、脳の記憶回路が多重化されるんです。
視覚だけに頼らず、感覚をフル活用することで、忘れにくくなっていきます。
あなたの脳が覚えやすい“スタイル”を見つけることが、記憶を守る第一歩に。

だから、ぜひ「動き」「声」「リズム」を意識して使ってみてね!
4.「忘れてもいい」と思う
HSPさんは「ちゃんと覚えておかなきゃ」と強く思えば思うほど、かえって緊張して記憶がうまく入らなくなることがあります。
それは、プレッシャーによって脳の記憶システムがうまく働かなくなってしまうから。
脳科学では、「不安や自己評価への意識が記憶力を低下させる」ことが示されています(Schmader & Johns, 2003)。
だからこそ、
- 「忘れても大丈夫」
- 「あとで見ればいい」
と思うことで、脳はリラックスして記憶しやすくなるんです。
これは“逆説的記憶法”とも呼ばれ、「執着しすぎないことで記憶が定着しやすくなる」とも言われています。
HSPさんは真面目でがんばり屋なぶん、覚えることに強い責任を感じてしまうことが多いんです。
でも、あなたの脳は「安心しているとき」のほうが、ちゃんと覚えています。
だから、「覚えなきゃ」より「あとでもう一回見よう」で大丈夫!

忘れることを怖がらずに、心と脳をふわっとゆるめてあげてくださいね?

その余白が、記憶をすっと入りやすくしてくれるよ!

記憶力を最大化したいなら、下記の書籍がおすすめです◎
忘れやすさをカバーするおすすめの生活術5選

忘れやすさをカバーするおすすめの生活術5選について解説します。
- 「記録グッズ」を家の中に3つ置く
- ルーティン化する
- 予定は1カ所に集約し、毎朝「見て思い出す」
- 「見える化」で脳に頼らない暮らし
- 「やることは書く」「書いたら忘れていい」
1つずつ見ていきましょう。
1.「記録グッズ」を家の中に3つ置く
HSPさんは、日常の中でいろんな情報をキャッチしているぶん、「あれ、さっき思いついたこと何だっけ?」という忘れ方が起きやすいんです。
そんなときに効果的なのが、「思いついたらすぐ書ける環境」を作っておくこと。
例えば、
- 玄関
- キッチン
- デスク
の3カ所にメモ帳やホワイトボードを置いておくと、忘れる前に書き留められるんです。
このように“視界に入る場所”に記録グッズがあると、脳は「覚えておかなくてもいい」と感じて安心します。
心理学でも「外部記憶」を活用することで、脳の負担を減らす効果があると報告されています(Sparrow et al., 2011)。

HSPさんの脳は、覚え続けようとするより、記録に助けてもらったほうが落ち着きやすいんです。
メモ帳でもスマホでも、書く手段はなんでも構いません。
大切なのは「思いついたときに、すぐ書けるようにする」ことなんです。

あなたが安心して暮らせる仕組みづくりが、忘れやすさの予防につながるんだよ
2.ルーティン化する
忘れっぽさを感じるHSPさんにとって、「覚えておかなきゃいけないこと」が多いとそれだけでストレスになるんです。
そこでおすすめなのが、「毎日の行動をできるだけ決まった流れにする=ルーティン化」。
例えば、
- 「朝起きたら白湯を飲んでメモを見る」
- 「外出前はバッグチェック」
など、考えずにできる習慣を作ると安心感が増すんです。
ルーティン化は脳の認知資源を温存し、忘れやすさを減らす働きがあるとされています(Wood et al., 2002)。
HSPさんのように感受性が高く刺激を多く受ける方は、特に“変化”によって脳の疲労がたまりやすいんです。

だからこそ、なるべく同じ動きを繰り返すことで、脳の負担が減って集中力や記憶力が安定していきます。
最初は小さなステップでもOK。
生活の中に「考えなくていいこと」を増やす工夫をしていきましょう。

その積み重ねが、あなたの心をふっと軽くしてくれるんだ
3.予定は1カ所に集約
予定やToDoを複数の場所に書いてしまうと、かえって「どこに何を書いたか忘れる」ことが起きやすくなるんです。
だからこそ、
- 「1冊のノート」
- 「1つのアプリ」
など、予定を“ひとつの場所にまとめる”ことがとても大切に。
HSPさんは丁寧なぶん、あれこれ細かく記録したくなりますが、まずは「一元管理」を意識してみてください。
そして、それを毎朝確認する時間を決めることで、忘れやすさをぐっと減らすことができるんです。
脳科学では、「記憶は“思い出す”ことで強くなる」とされており、1日1回の見直しが記憶の定着に効果的に。

「忘れたくないこと」を一つの場所に置き、「毎朝見る」をルール化すると、脳も安心するんです。
あなたの“忘れやすい”は仕組みでカバーできるんですよ!
予定の確認を習慣にするだけで、不安が減っていく感覚を得られます。

それが、繊細なあなたの毎日を穏やかにしてくれるんだ
4.見える化
HSPさんは「頭の中で考えすぎて疲れてしまう」ということがよくあります。
そんなときに有効なのが、“脳で覚える”のではなく“目で見て思い出す”工夫。
例えば、
- 「冷蔵庫にメモを貼る」
- 「スマホのロック画面にリマインダーを入れる」
- 「玄関に持ち物リストを置く」
など。
これらはすべて“見える化”のテクニックで、視覚を使って脳の負担を軽くする方法なんです。
脳科学でも「視覚情報は記憶の定着に強く影響する」とされており、特にHSPさんのような感受性の高い人には効果的。

「思い出せないからダメ」ではなく、「思い出せるように工夫する」ことで自己肯定感も上がっていくんだ
あなたの暮らしに“ヒント”が増えるほど、忘れっぽさはやさしく和らいでいくんですよ。
見えるところにヒントを置くことで、生活がもっと安心に。

だから、ぜひ視覚を味方にしてみてね!
5.書いたら忘れていい
HSPさんは、頭の中であれこれ考えすぎて、脳がすぐいっぱいになってしまう傾向があるんです。
それを防ぐためには、「思いついたことは全部メモに書く」ことが大切に。
ポイントは、「書いたら忘れていい」と自分に許可を出すこと。
これは心理学で「ブレインダンプ」と呼ばれ、思考をいったん書き出すことで脳をスッキリさせる効果があります(Klein & Boals, 2001)。

紙に書くことで、脳は「もう覚えてなくても大丈夫」と判断して、余裕が生まれるんです。
HSPさんのように刺激を受けやすい人ほど、思考を外に出す習慣が安心につながります。
「全部覚えていよう」とするより、「書いて外に出して安心する」ほうが現実的。
書き出しノートやメモアプリなど、あなたが使いやすい形で大丈夫◎

忘れることを前提に動けば、脳もぐっとラクになるんだよ
そのやさしさが、あなたの毎日をもっと心地よく整えてくれます。
記憶がすぐ飛ぶのは繊細なアンテナの裏返し

記憶がすぐ飛ぶのは繊細なアンテナの裏返しについて解説します。
- 感じ取りすぎる脳の働き
- “感じ取る力”と“覚える力”は同時に使うと疲れてしまう
- “一瞬で忘れる”のではなく、“一瞬で多くを感じすぎている”
ゆっくり見ていきましょう。
1.感じ取りすぎる脳の働き
HSPさんが「記憶が飛んでしまう」と感じるのは、単なる物忘れではなく、“刺激を処理しすぎている脳の状態”。
例えば、
- 会話中に相手の表情
- 声のトーン
- 周囲の音まで同時に気にしている
と、メインの情報が頭に残りにくくなるんです。
心理学の研究でも、感受性が高い人は注意が分散しやすく、ワーキングメモリ(作業記憶)に負荷がかかりやすいと示されています(Aron et al., 2012)。
これは「記憶力がない」という話ではなく、「情報をたくさん受け取っているからこそ覚えきれない」状態なんです。

つまり、記憶が抜けるのは“繊細なアンテナ”が日々フル稼働している証拠に。
あなたは普通の人が気づかないことにまで気づける力を持っているんです。
その反面、情報が多すぎて一時的に「思い出せない」ことも起きやすいんですよね。
この特性を否定せず、「私は感じ取る力が豊かなんだ」と受け止めることが心の安定につながります。

繊細さは弱さではなく、別の形で発揮される才能なんだよ!
2.同時に使うと疲れてしまう
HSPさんの脳は、五感の刺激を丁寧に受け取りすぎてしまう傾向があります。
そのため、感じ取ることにエネルギーを使っていると、「記憶として残す余力」がなくなってしまいやすいんです。
たとえば、人混みの中で誰かと会話していたら、
- 音
- 匂い
- 視線
などが気になって話の内容が頭に入ってこないことがありますよね。

これは、感じる力と記憶の力を“同時に使っている”ために、どちらかがうまく働かなくなる状態なんです。
脳科学でも、感覚過敏な人は集中力や記憶力が低下しやすいことが示唆されています(Kinnealey et al., 1995)。
大切なのは「思い出せないからダメ」ではなく、「感じ取る力を使った分、覚える余白が減った」と理解してあげること。
あなたの脳はとても忙しく働いているから、たまに記憶が抜けても仕方がないんです。

休息や1人時間を増やすことで、脳の回復と記憶の定着が助けられるんだ
繊細なあなたには、脳にもやさしさを向ける時間が必要なんです。
3.一瞬で多くを感じすぎている
HSPさんの記憶が飛ぶように感じるのは、情報をスルーしているのではなく、逆に「多すぎる情報を処理しきれない」から。
例えば、友達の話を聞いている最中に、
- 言葉の意味
- 感情
- 空気感
- 声のトーン
などを同時に受け取ってしまうことはありませんか?
それはまさに“脳の情報処理がフル回転”している証。
この状態は、脳が安全に処理できる容量(認知負荷)を超えてしまうと、記憶として残せなくなる傾向があります(Sweller, 1988)。

つまり「忘れてる」のではなく、「処理が間に合わなかった」と捉える方が自然なんです。
HSPさんの脳は、無意識に「今は保存しなくてもいい」と判断して、疲労を防ごうとしている可能性もあります。
これは一種の自己防衛反応で、あなたを守る働きでもあるんです。
だからこそ、思い出せないことがあった時は、自分を責める必要はありません。

むしろ「こんなに感じてくれてありがとう」と、脳に感謝する気持ちを持ってみてね
HSPのよくある質問

HSPのよくある質問をまとめました。
- きつい言い方に傷つきやすい
- 本音を言えない
- 1人が楽
1つずつ見ていきましょう。
きつい言い方に傷つきやすい
「HSPは、きつい言い方に傷つきやすいですか?」という相談。

傷つきやすいよ

安心できる会話術を5つ紹介しています。
本音を言えない
「本音を言えないことが悩みです」という相談。

それはつらかったね

本音を言えない理由を3つ解説しています。
ぜひお役立てくださいね!
1人が楽
「1人が楽だと思います」という相談。

そうだったんだね

そう感じる理由を3つ解説します。
HSPの私・体験談

HSPの私・体験談を紹介します。
- 覚えることを諦める
- スマホのメモに書き出す
- シンプルに1つだけ
あなたの励みになったら嬉しいです。
覚えることを諦める
教員時代は、終わらせないといけない仕事がたくさんあったので覚えるということは到底できませんでした。
その代わり、ダブレットのGoodnotesアプリを使って、そこに書き出していました。
そうすることで迷いが起きませんし、すぐ作業に取り掛かることができました。
スマホのメモに書き出す
プライベートのことは、スマホのメモ機能を使っていました。
期日のある予定はバインダーにどんどん記録していきました。
それ以外は、メモ機能にタスクを書き出していって、作業に取り掛かっています。
シンプルに管理
最近は便利なアプリ機能がたくさん出てきました。
それゆえ、アプリの誘惑もあるのかなと思っていて、欲張ると迷子になります。
なので、シンプルに1つに絞るとかその時々に応じて、効率のいい機能を選んでいけばいいのかなと思っています◎

あなたが使ってみて、便利だったなと思う機能があったら教えてください♪