
HSPさんって怒りがおさまらない時あるの?

うん。我慢してしまうと大爆発させちゃうんだ。
前半では、HSPさんが怒りを引きずってしまう理由と対処法について解説します。
後半では、HSPさんが抱える怒りのお悩みと私自身の体験を伝えますよ!

HSPが怒りを引きずってしまう理由7つ

HSPさんが怒りを引きずってしまう理由7つを解説します。
- 怒りの裏に“傷つき”がある
- 感情を溜め込む
- 気持ちを考えすぎる
- 思い出す
- 怒ること=悪いこと
- 伝え方
- 許さなきゃ
1つずつ見ていきましょう。
1.怒りの裏に“傷つき”がある
HSPさんの怒りは、ただの「イライラ」ではなく、
- 「悲しみ」
- 「寂しさ」
などの感情とセットで出てきます。
たとえば「ひどいことを言われた」と感じたとき、その言葉に傷ついた心が怒りとして表れるのです。
だからこそ、単純に「怒ったから忘れよう」とは切り替えられません。

心の傷が癒えていない限り、怒りも自然と長引いてしまうのです。
「まだ怒ってる自分」を責める必要はありません。
それは“心がまだ癒えていないサイン”だと受け止めましょう。

ゆっくり癒そう
まずはその「傷ついた自分」にやさしく寄り添うことが大切です◎
2.感情を溜め込む
HSPさんはその場で怒りを表に出すのが苦手で、「言えなかった怒り」を心の中にしまってしまう傾向があります。
でも、感情はしまえばしまうほど膨らみます。
言えなかったこと、伝えられなかった思いが頭の中をぐるぐる回ってしまい、怒りが消えにくくなるのです。

特に「本当はこう言いたかったのに」と感じたことは、後から何度も思い出してしまいますよね。
感情をためない工夫として
- 「紙に書き出す」
- 「小声で独り言を言ってみる」
なども効果的です。
小出しでいいので、感情を“外に出す”習慣を少しずつ身につけていきましょう。

感情を外に出すよ!
自分の感情を無視しないことが、心の回復につながります。
3.気持ちを考えすぎる
HSPさんは、怒りの原因が相手にある場合でも「でもあの人も大変だったのかも…」と相手の事情を考えてしまいます。
自分の怒りと相手の感情を同時に抱えるため、頭の中がごちゃごちゃに。
- 「自分が間違ってるのかな?」
- 「どう思われたんだろう?」
とモヤモヤが続いてしまいます。
感情の整理に時間がかかるのは、共感力が高いHSPさんの特徴です。

いったん「これは私の気持ち。相手の気持ちはあとで考えよう」と分けるとラクになります。
自分の感情を後回しにしないで、まずは自分に寄り添ってみてください。

どんな気持ち?って寄り添ってね!
優しい人ほど、自分の怒りに気づきにくいものです。
4.思い出す
HSPさんは、体験した出来事を細かく記憶していて、後から何度も思い返してしまいます。
特に「嫌だった言葉」や「納得できなかった態度」は、何度も頭の中で再生されてしまうんです。
まるで映画のワンシーンのように思い出し、感情もそのたびに蘇ってきます。
これは“感受性が高い”ゆえの自然な反応です。

私もたまに数年前の嫌なことを思い出します。
頭の中の再生が止まらないときは、あえて違う行動に集中するのも効果的です。

そういう時は筋トレをするようにしている!
散歩や片付けなど、五感を使う行動が気持ちの切り替えに役立ちます。
自分を責めず、気持ちを“そらす技”を身につけていきましょう。
5.怒ること=悪いこと
- 「怒るのは大人げない」
- 「やさしい人は怒らない」
と思い込んでいませんか?
HSPさんは怒り=よくない感情ととらえてしまい、自分の怒りを正しく扱えないことがあります。
本当は怒っていい状況でも、「私がおかしいのかな」と自分を否定してしまうのです。
その結果、怒りが心の中に残ったまま、ずっと苦しくなってしまいます。

怒りは悪いものではなく、「大切なものを守ろうとする自然な反応」です。
あなたの大切にしているものが壊されそうになった、それを守りたいと思った。
それを無視せず、「私はこれがイヤだったんだ」と認めるだけで、少しラクになります。

大切な何かを壊されると人は怒るんだ
自分の感情を“味方”にする意識が、心を守る第一歩です。
6.伝え方
HSPさんは人とのやり取りの中で「もっとやさしく言えたかも」「伝え方を間違えたかも」と後から悩むことが多いです。
怒りよりも
- 「伝え方」
- 「言い方」
- 「場の空気」
などに意識がいきやすくなります。
でもそれが、怒りの感情の解放を妨げてしまい、ずっとモヤモヤが残る原因になるのです。

“伝え方の後悔”よりも、まずは「どう感じたか」に意識を戻してみましょう。
- 「悔しかった」
- 「がっかりした」
とシンプルに言葉にするだけで、心が整理されていきます。

上手く言えなくても、自分の感情を大切にすれば大丈夫◎
完璧な表現よりも、“正直な気持ち”がいちばん大切です。
7.許さなきゃ
- 「いつまでも怒ってるなんてダメだよね」
- 「早く忘れなきゃ」
と思うほど、かえって怒りが消えなくなることがあります。
HSPさんは真面目で優しい分、「許すこと」にプレッシャーを感じてしまうことも。
でも、感情には時間が必要です。
すぐに消えるものではありません。

無理に許そうとするよりも、「ゆっくりでいいよ」と自分に声をかけてあげてください。
時間がたてば、自然に気持ちが落ち着いていくことも多いです。
「許すこと=忘れること」ではなく、「手放せる準備を待つこと」と考えてみてください。

焦らない、ゆっくり、ゆっくり
今の感情を急かさず、やさしく見守ることが大切です。
心を守る8つのやさしい対処法

HSPさんが、心を守る8つのやさしい対処法について紹介します。
- 少し変える
- 書き出す
- 気持ちを話す
- ストレス解消法
- 距離を取る
- 文字で伝える
- 一旦時間を置く
- 許可を出す
ゆっくり見ていきましょう。
1.少し変える
HSPさんは、相手の言葉や態度を深く受け止めすぎてしまうことがあります。
でも、少しだけ角度を変えてとらえると、心がふっと軽くなることがあります。
たとえば「責められた」と感じた出来事も、「あの人は自分のことで精一杯だったのかも」と考えてみると少し楽に。
もちろん無理にポジティブになる必要はありません。

「こういう考え方もあるかもね」と選択肢を増やすようなイメージで大丈夫です◎
捉え方に余白ができると、怒りも少しずつ和らぎます。
自分の受け止め方を変えることで、心のダメージを和らげられます。

別の角度で捉えてみることもいいね!
2.書き出す
黙ってしまうHSPさんは、心の中に怒りを抱えたままにしてしまいがちです。
そんなときは、ノートやメモに思っていることをそのまま書き出してみましょう。
- 「ムカついた!」
- 「これは嫌だった!」
など、感情のままでOKです。
誰にも見せないからこそ、遠慮せず本音を出せる場になります。

書くことで“気持ちの整理”が始まり、怒りが少しずつ言葉に変わっていきます。
書いているうちに「本当は悲しかったんだ」と気づけることもありますよ。
紙に出すことは、“心のデトックス”と考えてみてください。
3.気持ちを話す
怒りを抱え込むのがクセになっているHSPさんこそ、話すことで心がほぐれます。
全部話す必要はありません。
- 「ちょっと辛かった」
- 「モヤモヤしてて」
と一言伝えるだけでもOKです。
信頼できる人に聞いてもらうだけで、「私の気持ち、ここにいてもいいんだ」と安心できます。

言葉にすることは、感情を外に出す第一歩です。
たとえ泣いてしまっても、感情が出るのは悪いことではありません。
少し話せたら、少しラクになる。
それを繰り返せば大丈夫です。

“共感”があるだけで、怒りはずいぶんやさしくなるよ
4.ストレス解消法
怒りが溜まりやすいHSPさんには、“怒りをためない習慣”がとても大切です。
- 散歩
- 深呼吸
- 好きなアニメ
- アロマ
- お風呂
など、心と体がゆるむ時間をつくりましょう。
ポイントは「静かな刺激でリセットできること」。
怒りが爆発する前に、ちょっとずつガス抜きしていくイメージです。

「疲れてるな」と思ったら、予定を減らしたりSNSから離れるのもおすすめです。
日常の中に“安心できる時間”を入れておくと、怒りにのまれにくくなります。

リラックスタイムが必要だね!
ストレスに先回りする工夫が、HSPさんを守ってくれます。
5.距離を取る
繰り返し怒りを感じさせてくる人とは、少しずつ距離をとっても大丈夫です。
「なんでこんなにイライラするんだろう」と思う相手がいる場合、相性が合わない可能性も。

すぐに離れられなくても、“会う頻度を減らす”“LINEを控える”などから始めてOKです。
人間関係を調整することは、自分を守る大切な選択です。
無理して付き合うことで、自分を傷つけてしまうのはもったいない。

「その人から受け取るストレスが大きすぎる」と気づくことも立派な気づきだよ!
あなたの心地よさを、最優先して大丈夫です。
6.文字で伝える
怒っているときは、口で気持ちを伝えるのがとても難しいですよね。
HSPさんは感情を整理する時間が必要なので、“あとで文章にする”のがとても合っています。
- メール
- LINE
- 手紙
など、自分のタイミングで書ける形を使ってもOK。
話すと混乱する人ほど、文章にすると気持ちがまとまりやすくなります。

伝えるときは、「私はこう感じたよ」と自分を主語にすることで相手に届きやすくなります。
上手に書こうとしなくても、「これだけは伝えたいこと」に集中すれば十分です。

言わなかったら、なかったことになるもんね。
自分を大切にするための“静かな表現”として、テキストは強い味方です。
7.一旦時間を置く
怒りの中にいるときは、考えも言葉もまとまりません。
HSPさんは一度刺激を受けると、心が“びっくりモード”になってしまいます。
そんなときは「すぐにどうにかしよう」とせず、“時間に任せる”のが一番の対処法です。
- 一晩寝てみる
- ゆっくりお茶を飲む
それだけでも感情は少しずつ落ち着いてきます。
無理に答えを出そうとしなくて大丈夫。
心が整ってから考えれば間に合います。

時間を置くことは、感情を抑えるのではなく、“整える”ための優しい選択です。

今はお預けだね
「いまは何も決めない」と決めるのも、自分を守る一歩です。
8.許可を出す
怒ることに罪悪感を持っているHSPさんはとても多いです。
でも、怒りは悪ではなく
- 「何かが合わない」
- 「これはいやだ」
という正直な気持ちのサインです。
「怒っても大丈夫」と自分にやさしく許可を出すだけで、心が少し緩みます。
怒ることも、泣くことも、何もおかしくありません。

気持ちを感じることは、自分と向き合っている証です。
自分の感情に「ダメ出し」するのをやめて、「そっか、そう感じたんだね」と寄り添ってあげましょう。

あなたの感情に許可をあげてね
感情にOKを出すことで、自然と怒りも和らいでいきます◎
HSPさんの怒りに関するお悩み

HSPさんの怒りに関するお悩みを紹介します。
- 周りにどう見える?
- 我慢できない時
- 怒らない自分
- 怒る私はおかしいの?
- 周りに伝えるのが怖い
1つずつ見ていきます。
1.周りにどう見える?
ふだん穏やかなHSPさんが怒ると、まわりがびっくりすることがあります。
それは、“普段とのギャップ”が大きいからです。
HSPさんは怒りをため込んでから一気に出してしまうことが多く、それが「怖い」と思われる原因になります。
でもそれは、優しいあなたが無理を重ねてきた結果。

決して“性格が怖い”わけではありません。
普段からこまめに気持ちを出せるようになると、怒りも大爆発しなくなります。
「静かに怒る自分」もあなたの一部です。

責める必要もないよ!
感情を見せる練習を、少しずつしていけば大丈夫です。
2.我慢できない時
感情を長く押し殺していると、あるとき限界を超えて爆発してしまうことがあります。
HSPさんは小さな違和感もちゃんと感じるぶん、日々のストレスが積み重なりやすいです。
それをずっと我慢していると、自分でもコントロールできないほど強い怒りとしてあふれてしまうのです。

時には大切な人を傷つけてしまったり、自己嫌悪で苦しくなることも…。
そうならないためにも、“怒りが小さいうちに出す”ことがとても大事です。
感情は押さえるものではなく、“流していくもの”と考えてみてください。

流れる川をイメージしてみて
早めに小さく吐き出すことで、心の安全が守られます。
3.怒らない自分
- 「怒りたくない」
- 「穏やかでいたい」
と思うHSPさんはとても多いです。
でも、怒りをなくすことよりも「怒りとうまくつき合う」ことの方が大切ですね◎
怒りは“自分を守るためのサイン”でもあるので、消そうとするより受け止めることが先。

怒る前に「何がイヤだったんだろう」と感じてみることが第一歩です。
また、疲れたときに怒りが出やすくなるので、心の余裕をつくることも予防に。
怒らないことが目的ではなく、“怒っても傷つけない関わり方”を身につけていきましょう。

テクニックを学ぶんだね!
やさしく怒れる自分を目指す、そんな生き方も素敵です。
4.怒る私はおかしいの?
「HSP=やさしい=怒らない」と思われがちですが、それは大きな誤解です。
HSPさんは感受性が豊かだからこそ、怒りも深く強く感じることがあります。
怒りが湧くのは、「ここに大切なものがあるよ」というサイン。

むしろ心が健康だからこそ、怒れるんです。
怒りを感じる自分を「ダメ」と思わず、「守りたい気持ちがある」と受け止めてみましょう。

守りたい何かが脅かされていたんだね。
怒りも、あなたの大切な感情のひとつです。
感じる力があるからこそ、人にも優しくできるのです。
5.周りに伝えるのが怖い
HSPさんは相手の気持ちを大事にするあまり、自分の怒りを言えないことが多いですよね。
- 「言ったら嫌われるかも」
- 「傷つけるかも」
と思うと、ますます黙り込んでしまうのも自然な反応です。
でも、言い方さえ工夫すれば、怒りは“ケンカ”ではなく“対話”になります。
- 「私はこう感じたよ」
- 「ちょっとモヤモヤしてる」
と自分を主語にして伝えると、相手にも届きやすくなります。
感情を言えることは、あなたの強さでもあります。
少しずつ、自分の気持ちを言える練習をしていきましょう。

怒りはぶつけるのではなく、「伝える」ことができれば、人間関係も深まります。
怒るあなた、優しいあなた、どちらもあなたの大切な一面。
怒りを“消す”のではなく、“味方にする”生き方を始めてみませんか?
HSPの私・経験談

HSPの私・経験談を紹介します。
- 怒りを操る
- 限界
- こもる
- 気づく
- 軽くなる
あなたの役に立てたらうれしいです。
1.怒りを操る
個人的に、怒りの対処法は早い所身につけてやり過ごせるようにと学んでいました。
- 黄色を見るとポジティブになれる
- 冷水シャワーで別の驚きを与える
- 筋トレで思考を別に飛ばす
- 怒りの行動の逆を取る
- ノージャッジメント
怒りに引っ張られそうな時は、ジャーナリングで気持ちを書き出してみたり、紙をバリバリに破ったりとそれなりに発散していました。
しかし、職場の環境が変わったことで、もうそのテクニックすら効かなくなったのです。
2.限界
想定外の仕事変更。
私は途中から担任を持たざるを得なくなり、私の意思とは正反対でした。
関わる人も口では寄り添った言い方をするのに、蓋を開ければ全然ちがうことをいう。
年上だからと偉そうな物言い、人権もあったもんじゃないと我慢の限界にとうとう達しました。

めまい・吐き気・動悸が止まらない
これ以上続けるなんて選択肢なんて、私にはありませんでした。
なので、上司に相談して退職をしました。

よくがんばったよね
適応障害になることで、働くことができなくなりました。
3.こもる
そんな自分が情けなかったんです。
1ヶ月は涙の毎日でした。
突然思い出しては、涙が止まらなくなり、ほんと自分でもかわいそうだなって思えましたね。
4.気づく
それから、一体私はどうしてこうなったのか徹底的に向き合いました。
- 人を尊重しない態度
- 偉そうな物言い
- 私のやり方に文句をつける
どれも私が最もしてほしくないことばかりだったんです。

私の大切な価値観全部を否定される、そんな環境だったんです。

そりゃ病むよね…
うん、そりゃ病むわって合点がいき、この経験をどう活かそうか考えます。
5.軽くなる
心理学では、私たちが直面する思考はこの3つで成っています。
- かわいそうな私
- 悪いあいつ
- これからどうするか
適応障害になってわかったことがありました。
精神を病んでしまったら「これからどうするか」なんて思考にすぐ切り替えられないということです。
「かわいそうな私」「悪いあいつ」の感情が沸々と湧き起こり、それを傍観していました。
その気持ちが趣味に打ち込むことで癒え、徐々に「これからどうするか」に目を向けることができたんです。

すぐには切り替えられなくて当然だよ!ってことを伝えたい。
大切な価値観が脅かされ続けた環境にいたことが問題だったんです。
環境が私をダメにした。
それからはもう絶対そんな場所で働かないと固く決意しました。

HSPさんの特性が活かされないよね!
あなたがどの場所で働くのかというのは、とてもとても大切なことなんだよって伝えたいです。
どうか、あなたの大切な価値観が守られる場所で働けるように祈っています。