HSPさんが、イライラしやすい時どうしたらいいの？
心の対処法を紹介していくね！
前半では、HSPさんが感じるイライラの正体とは？について解説します。
後半では、自己嫌悪との向き合い方について5つ紹介していきますよ！
HSPが感じるイライラの正体とは？
HSPさんが感じるイライラの正体とは？について解説します。
- 刺激の多さに神経が疲れ切っている
- 感情を吸収しすぎてしまう
- 自分を責めてしまう
- 頭の中で繰り返し考える
- 怒りを表現するのが苦手
ゆっくり見ていきましょう。
1.刺激の多さに神経が疲れ切っている
HSPさんは、音や光、人の気配など、日常の小さな刺激に対しても敏感に反応しやすいんです。
普通の人なら気にしないような環境でも、あなたにとってはストレスの連続かもしれません。
その小さなストレスが蓄積されることで、イライラという形で表に出やすくなるんです。
特に
- 通勤電車の騒音
- 職場の雑談
- スマホの通知音
などが続くと、心が休まる暇がありません。
これは「神経系の過覚醒」と呼ばれ、慢性的なストレス状態を引き起こすことが知られています（Acevedo et al., 2014）。
つまり、あなたのイライラは、敏感さゆえの自然な反応でもあるんです。
2.感情を吸収しすぎてしまう
HSPさんは、他人の感情に共鳴しやすい特性を持っています。
周りの人が不機嫌だったりイライラしていると、まるで自分が責められているかのように感じてしまうんです。
その結果、本当はあなたの感情ではないはずの怒りや緊張を抱えてしまうこともあります。
感情の境界線が曖昧になりやすいため、ストレスを感じやすくなるんです。
これは心理学で「感情的感染」と呼ばれており、共感性の高い人ほど影響を受けやすいとされています（Hatfield et al., 1993）。
だからこそ、他人の感情から距離を取るスキルも必要なんだよ！
3.自分を責めてしまう
HSPさんは、責任感が強くて真面目な方が多いんです。
だからこそ、少しでもミスがあると「もっとちゃんとできたはず」と思ってしまうことがあります。
その思考が続くと、他人にも「どうしてちゃんとしてくれないの？」と怒りが向いてしまうこともあるんです。
自分に対する厳しさが、怒りとなって他人に投影される形になってしまうんですね。
心理学でも、自分を責める傾向が強い人は、他人にも厳しくなりやすいという研究があります（Gilbert et al., 2004）。
そのため、まずは自分をいたわることが大切なんだ
4.頭の中で繰り返し考える
HSPさんは、一度気になった出来事を頭の中で何度も反すうしてしまう傾向があるんです。
例えば、
- 「あの時、あんな言い方しなければよかった」
- 「どうしてあの人はあんな態度だったんだろう」
といった思考が止まらなくなることがあります。
この反すう思考が続くと、イライラがどんどん増幅してしまうんです。
認知行動療法の研究でも、反すうは怒りや不安の増強に関係していると報告されています（Nolen-Hoeksema et al., 2008）。
だからこそ、意識的に思考をストップさせる訓練が必要なんですね。
5.怒りを表現するのが苦手
HSPさんは、争いを避けたいという気持ちから、怒りを表に出すことが苦手です。
でも、抑え込んだ怒りは、やがて心の中で大きく膨れ上がってしまいます。
そしてある日、些細なきっかけで一気に爆発してしまうことがあるんですよね。
これは「感情のボトルアップ」と呼ばれ、心理学的にも健康に悪影響を与えることがわかっています。
だからこそ、怒りを小出しにして表現することが、心の健康につながるんだ
HSPがイライラしやすい刺激7選
HSPがイライラしやすい刺激7選について解説します。
- 突然の大きな音や環境音
- 人間関係の摩擦や空気の変化
- 気圧や天気の急な変化
- 多すぎる情報や刺激の渋滞
- マルチタスクやせかされる状況
- 周囲の争いや批判的な雰囲気
- 時間に追われるプレッシャー
1つずつ見ていきましょう。
1.突然の大きな音や環境音
HSPさんは、周囲の音に対してとても敏感。
例えば、
- 駅のアナウンス
- 工事の音
- 子どもの泣き声
などに強いストレスを感じやすい傾向があります。
これは「聴覚過敏」とも呼ばれ、神経系の過覚醒が関係していると言われています。
特に音の「予測不可能さ」があると、脳が脅威と判断して、ストレス反応を引き起こすことに。
その結果、イライラや疲れを感じやすくなるんです。
2.人間関係の摩擦や空気の変化
HSPさんは、ちょっとした言葉や表情の変化にも敏感に反応するんです。
例えば、同僚のトゲのある言い方や、恋人の不機嫌そうな態度などが強いストレスになります。
これらの情報を無意識に読み取ってしまうことで、心が緊張状態になってしまうんです。
心理学的には「過剰共感」が関係しており、他人の感情をまるで自分のことのように受け取ってしまうことが知られています。
3.気圧や天気の急な変化
天気が崩れる前に頭が重くなったり、体がだるくなることはありませんか？
HSPさんは、気圧や湿度などの環境の変化にも敏感に反応することがあるんです。
これは自律神経が影響を受けやすいためで、
- 頭痛
- めまい
- イライラ感
などを引き起こすこともあります。
特に季節の変わり目や梅雨時期には、心身のコンディションが乱れやすいんです。
このような「気象病」は医学的にも研究が進められており、敏感体質との関係が示唆されています（佐藤純, 2016）。
天気が悪くなると頭が痛くなるのは、自律神経が影響を受けているからなんだね
4.多すぎる情報や刺激の渋滞
- スマホの通知
- SNS
- ニュース
など、現代は情報の洪水と言える時代です。
HSPさんはこれらの情報すべてに反応しようとしてしまうため、脳がすぐに疲れてしまうんですよね。
その結果、思考が混乱したり、判断が鈍ってイライラが増すことがあります。
脳科学では、情報処理の負荷が高いほど感情調整が難しくなるとされています（Just et al., 2001）。
だからこそ、情報を「選ぶ」意識が大切なんです。
5.マルチタスクやせかされる状況
複数のことを同時にこなさなければならない場面は、HSPさんにとって非常に大きなストレスになります。
例えば、電話をしながら資料を見て、上司の話も聞く…という状況では、心がついていかずパンクしやすくなるんです。
HSPさんは一つひとつを丁寧に処理したいという思いが強いため、スピード重視の場面ではイライラしやすくなります。
脳の処理能力を超えたタスクはストレスホルモンを増やすことが知られており、注意が必要です。
6.周囲の争いや批判的な雰囲気
口論やネガティブな会話を聞くだけでも、HSPさんの心には大きな負担になります。
他人同士のトラブルでも、まるで自分が責められているように感じてしまうことがあるんです。
特に、「なんでそんなこともできないの？」といった言葉を聞くと、自分が言われたかのように感じてしまい、イライラが強くなるんです。
これは「他者志向的ストレス」と呼ばれ、HSPさんに特有のストレス反応として注目されています。
なるべくそういう場は避けたいよね
7.時間に追われるプレッシャー
締め切りや遅刻のプレッシャーも、HSPさんのイライラを引き起こしやすいんです。
「間に合わせなければいけない」という思いが強すぎて、呼吸が浅くなったり、思考が停止したりすることもあります。
このような状態が続くと、余裕を失ってしまい、些細なことに反応してしまうんですよね。
時間管理のストレスはパフォーマンスにも影響を与えることが研究でも示されており、ペース配分がとても重要なんです。
自己嫌悪との向き合い方5選
自己嫌悪との向き合い方について解説します。
- 自己嫌悪は繊細さの裏返しという理解
- 比較思考を手放す
- 小さな達成感を積む
- 70点でOK
- そう感じていいと許す
1つずつ見ていきましょう。
1.自己嫌悪は繊細さの裏返しという理解
HSPさんが自己嫌悪を感じやすいのは、感受性が強く、物事を深く考える傾向があるからなんです。
例えば、ちょっとした言葉に傷ついてしまったとき、「こんなことで落ち込むなんて…」とあなた自身を責めてしまうことがあります。
でも、それは感受性が豊かである証◯
アーロン博士の研究（2017）でも、HSPさんは“深い処理”をしやすいため、内省が強く働きやすいことが示されています。
まずは、その特性を否定せず、受け止めることが自己理解の第一歩だね！
2.比較思考を手放す
周囲と比べて
- 「自分はできない」
- 「人より弱い」
と感じると、自己嫌悪に陥りやすくなるんです。
特にHSPさんは、他人の評価や反応を敏感に感じ取るため、「もっと頑張らないと」と無理をしてしまうことも多いんですよ。
でも、あなたの価値は他人との比較では決まりません。
心理学者のロジャーズが提唱した「自己一致」の理論によれば、自分の感情や本音に正直であることが、健全な自己肯定感に繋がるとされています。
まずは、あなたらしさに目を向けてあげてね！
3.小さな達成感を積む
HSPさんは失敗に対して敏感で、うまくいかなかった出来事ばかりを思い返しがち。
すると、
- 「またミスした」
- 「私はダメだ」
といった思考に偏りやすくなってしまうんです。
そんなときは、今日1日で“できたこと”を3つ書き出す習慣がおすすめ◯
ポジティブ心理学の研究でも、小さな成功体験の記録が自己効力感を高め、感情の安定に役立つことがわかっています。
積み重ねが自己嫌悪をやわらげる鍵になるんです。
できたことを数えるんだよね！
4.70点でOK
- 「ちゃんとしなきゃ」
- 「失敗したら迷惑をかける」
と思いやすいHSPさんは、無意識のうちに完璧主義になりがちなんです。
完璧を目指しすぎると、どれだけ頑張っても満足できず、逆に自己嫌悪を深めてしまいます。
心理学者ブレネー・ブラウンの研究では、「不完全さを受け入れる力」が自己受容や幸福感に直結することが示されています。
“完璧”ではなく“ベストを尽くす”という考え方にシフトするだけで、あなたの心がずっとラクになるんです。
5.そう感じていいと許す
HSPさんは怒りや悲しみなどの感情を「こんなこと思ってはいけない」と抑え込んでしまいやすいんです。
でも、どんな感情にも存在する理由があって、それを感じるのは自然なこと。
アメリカ心理学会では、感情の受容がストレス緩和に効果的だと報告されています。
感情にフタをせず、
- 「今はイライラしてる」
- 「なんだか寂しい」
と素直に認めることで、あなたの心が少しずつ軽くなっていくんです。
あなたの気持ちを受け止めてあげてね？
感情を受け止める方法4選
感情を受け止める方法4選について解説します。
- 感情に名前をつける
- ジャーナリングをする
- 感情をただ感じる
- 身体の反応から感情を知る
1つずつ見ていきましょう。
1.感情に名前をつける
HSPさんは感情を深く感じやすいため、何をどう感じているのか分からなくなることがあります。
そんなときは、まずその感情に「名前」をつけてみてください。
- 「これは怒りの物語」
- 「これは悲しみのストーリー」
と言葉にすることで、脳の前頭前野が働き、感情の暴走が落ち着くことが研究（Lieberman et al., 2007）でわかっています。
名前をつけることで、あなたの感情が整理され、受け止めやすくなるんです。
2.ジャーナリングをする
頭の中に浮かんでいる感情を紙に書き出す「ジャーナリング」は、HSPさんにとって有効な方法なんです。
書くことで感情が客観視され、冷静になれる効果があります。
心理学では「情動表出」と呼ばれ、感情を外に出すことでストレスの軽減が期待されるんです（Pennebaker, 1997）。
毎日3分でもいいので、あなたの気持ちを正直に書いてみてください。
それだけで心が軽くなることがあるよ
3.感情をただ感じる
HSPさんは「こんなことで悲しむなんてダメだ」と、自分の感情を否定してしまいがち。
でも、感情に良し悪しはありません。
マインドフルネスの実践では、「今、こう感じている」と気づくだけで心の安定につながるとされています（Kabat-Zinn, 2003）。
感情をジャッジせず、ありのままに感じることで、あなたの心はラクになっていくんです。
4.身体の反応から感情を知る
HSPさんは繊細な感覚を持っているため、感情が体に強く出やすい傾向があります。
- 胸の締めつけ
- 涙
- 胃の違和感
など、身体のサインを観察することで「自分は今こう感じているんだ」と気づくきっかけになるんです。
心理学では「身体志向の気づき」が感情理解の第一歩とされています（Damasio, 1999）。
感情が分かりにくいときこそ、身体の声を聞いてみてください。
感情の波を整えるためにできること3選
感情の波を整えるためにできること3選について解説します。
- 1人時間の確保
- 信頼できる人に話を聴いてもらう
- 刺激の少ない環境を整える
ゆっくりみていきましょう。
1.1人時間の確保
HSPさんは外部の刺激を受けやすいため、感情が乱れやすくなりがち。
そのため、他人と接する時間が長すぎると、気づかぬうちに感情の波が大きくなってしまうんです。
そんな時こそ、意識的に「ひとり時間」を持つことで、感情の波をゆるやかに整えることができます。
研究でも、孤独と静けさの時間がHSPさんのストレス回復にプラスになることが示されています。
2.信頼できる人に話を聴いてもらう
感情の波を抱え込まないために、信頼できる人に話すことも大切◯
HSPさんは「迷惑をかけたくない」と思って我慢しがちですが、気持ちを口に出すことで自己受容が促されるんです。
話を聞いてもらうだけで、感情の揺れが少しずつ静まっていきます。
カウンセリングでも「傾聴」の効果は科学的に裏付けられており、心の安定に役立つとされているよ！
3.刺激の少ない環境を整える
HSPさんにとって、環境は感情の揺れを左右する大きな要因です。
- 強い光
- 騒音
- 人混み
などが感情の不安定さを引き起こすきっかけになることが多いんですよね。
自分の部屋を静かで心地よい空間に整えることが、感情の波を小さく保つ助けになります。
環境心理学でも「安心できる空間」がストレス軽減に効果的とされていますよ（Ulrich, 1984）。
HSPのよくある質問
HSPのよくある質問をまとめました。
- 怒りがおさまらない時
- 人混みに疲れやすい
- 仕事したくない
1つずつ見ていきましょう。
怒りがおさまらない時
「怒りがおさまらない時どうしたらいいですか？」という相談。
怒りを引きずる理由を理解しよう！
対処法は8つあります。
人混みに疲れやすい
「HSPさんは、人混みに疲れやすいですか？」という相談。
疲れやすいよ
そうして疲れやすいのかその理由も6つ解説しています。
仕事したくない
「仕事したくないと感じることがあります」という相談。
そうだったんだね
悩んだ実体験を元に解説しています。
HSPの私・体験談
HSPの私・体験談を紹介します。
あなたの励みになったら嬉しいです。
心の余裕を持つ
忙しい時・理不尽なことを言われた時に、心に余裕がないとついイライラすることがあります。
そういう時も、まず一旦その気持ちを眺めるようにして、どうしてそういう感情が湧き上がったのか言語化する習慣をしています。
すぐに言語化できるときもあれば、そうじゃない時もありますが、言葉にしてあげることでモヤモヤの気持ちを手放せるようになりました。
また、読書を通していろんな言葉に触れることで、自分の語彙力もさらにムキムキに◯
ストレスを減らすのに有効なのが、自分の感情を「やばい」という言葉で表現するのではなく、もっと解像度を上げて言語化することです。
そうすることで、私自身も感情に飲み込まれる機会が減りました。
遠目で感情を見るイメージで何回も練習しているとできるようになってきます。
ぜひ試してみてね！